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爺やは王宮の奥にある自室にリトールを案内した。
王宮の中に自室を持っている使用人は数少ない。爺やはその数少ないメンバーの1人なのだ。

リトールは初めて訪れる部屋に緊張しながら、ゆっくりと足を踏み入れた。


部屋の中は思っていたよりもこじんまりとしていて、執務用の机と椅子、本棚が壁際に置いてあり、奥の方にベッドが置いてあるようなシンプルな部屋だった。
ただ、置いてあるそれらの家具は全てアンティーク調で、爺やの落ち着いている雰囲気にぴったりであった。


爺や 「どうぞ、そこに掛けてください」

リトール 「…失礼します」


執務用の机とは別に小さなテーブルと椅子が部屋の真ん中に置いてあり、リトールは爺やが指差したその椅子に腰掛けた。

人の部屋の中をあまりじろじろ見るのは失礼だとわかっていても、初めて入る部屋に興味を引かれてしまう。


爺や 「お待たせしました」


そう言って目の前のもう一脚の椅子に腰掛けた爺やは、テーブルの上に一枚の白黒の写真を置いて見せてくれた。
差し出された写真にゆっくりと視線を落とすと、そこには3人の人物が映し出されていた。


爺や 「この写真はカリエス様が3歳の時、そしてAがまだ1歳の時の写真です。真ん中の椅子に座っている女性が、今は亡き女王様。そして、女王様の腕に抱かれている赤子がAで、Aと手を繋ぎながら椅子の横に立っている男の子がカリエス様です」


リトールは初めて目にするなんとも美しい女王様の姿に思わず息を呑んだ。

    5→←続きます!



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設定タグ:恋愛 , 小説 , 王子   
作品ジャンル:恋愛
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べーだい*メガネ(プロフ) - Da.Liさん» ありがとうございます(TT)本当に嬉しいです!頑張ります♪ (2022年11月7日 23時) (レス) id: 5d75e3e900 (このIDを非表示/違反報告)
Da.Li(プロフ) - 更新ありがとうございます!とても素敵な話で楽しませてもらっています!これからも楽しみにしています! (2022年11月7日 9時) (レス) @page32 id: 5f9bb70e19 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:べーだい*メガネ | 作成日時:2020年10月20日 20時

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