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そんなこんなであっという間に夏休みは終わりを迎えてしまった。
去年は別荘に連れて行ってもらったが、今年は舞台が終わるのも夏休み終わるギリギリで遊んでいる時間は無かった。
舞台が終わってから風斗くんのファンと名乗る方からファンレターが送られてきたりと、どうやら私は若者の間でさらに有名になっているらしい。
お仕事のオファーも少しずつ増えているらしく、藤咲さんから頻繁にスケジュールの相談メールが送られてくるようになった。
そして、今回のこの仕事をキッカケに私は進路を決めた。大学受験はせず、今頂いているお仕事を頑張っていきたいと思うようになった。
今後の方向性を決めた時、一番最初に連絡したのは美和さんだった。今でも私のことを心配してくれ、応援してくれる大切な存在である。
美和さんに『応援してるわ』と言われホッとしていると、すぐに要さんから連絡が来た。
要 『お袋から話を聞いたよ。Aちゃんがそうしたいって思うなら、どんな進路でも応援するよ。頑張ってね(^^)』
元僧侶だけあって、要さんのメッセージは人一倍優しく、温かく感じた。
そして様子を見て雅臣さん、右京さんその他朝日奈家の皆さんに話した。
椿 「ってことは、これから本格的に仕事をするってことだよね?」
A 「そうですね」
椿 「俺らが共演することとかあるかもな!!」
無邪気に喜ぶ椿さんは、とても嬉しそうに笑っていた。
A 「でも、お二人は声優さんだからなかなかそんな機会恵んでこないかも…」
梓 「いや、それはどうか分からないよ」
すかさず話に入ってきた梓さんは、こう言ったタイミングでは珍しく椿さんの言葉に賛成の意を示していた。
梓 「実際、前にAと僕は雑誌で共演したしね。どんな形でいっしょになるかは分からない」
椿 「そーだよ!希望を捨てなければ、いつか一緒に仕事出来るって!!!」
にっこりと私を見て笑いかけるお二人は、目尻を下げてとても嬉しそうな顔をしていた。
こんなにも私が仕事を選ぶことに賛成し、喜んでくれる存在が近くにいることに改めて感謝をするのだった。
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春妃(プロフ) - こんなに面白い作品は久しぶりです!気づいたら一気読みしてしまいました!更新を楽しみにしてますが無理はせずに頑張ってください(* ´ ▽ ` *)応援してます! (2019年10月14日 6時) (レス) id: 37086665c7 (このIDを非表示/違反報告)
かちゅ(プロフ) - とっても面白いです!更新楽しみにしてます! (2019年5月25日 13時) (レス) id: b0ebd2074b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:べーだい*メガネ | 作成日時:2019年5月16日 11時