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監督 「それだよ!それっ!!」
稽古場に監督の喜んでいる声が木霊した。
監督 「私が思い描いていた通り…いや、それ以上の出来栄えだったよ!」
風斗 「本当ですか?」
A 「こういった感じで大丈夫でしょうか?」
監督 「大丈夫、大丈夫!この前の稽古に比べたら、もの凄い進歩だと思う。何か2人で練習とかしたの?」
A 「えーっと……」
風斗 「監督。それは、俺たち2人だけの秘密なので」
監督 「おっ、秘密の特訓かい?いいね〜」
稽古場に再び監督の笑い声が響いた。
風斗くんの意味深な言い方に反応しこちらを見ている共演者からの視線を、痛いほど背中に感じた。
A 「いえ、そんな秘密の特訓なんて…」
風斗 「ダメだよ。2人の秘密って約束したじゃん」
そんな約束なんてしてないっ!!
心の中でそう叫んだが、愉快そうに笑う監督は私たちが何をしたかなどは気にしていないようだった。
ただ、いい方向に私たちの演技が出来上がったことに満足していた。
監督 「以前よりもお互いにお互いの【ロミオ】と【ジュリエット】に惹かれあっているのがわかるよ。あ!そしたらチャレンジしてみたい事があるんだけど…」
監督のスイッチが入ると止められないということはこれまでの稽古を通して理解していたが、今回のチャレンジは私にとってかなりハードルが高いものだった。
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春妃(プロフ) - こんなに面白い作品は久しぶりです!気づいたら一気読みしてしまいました!更新を楽しみにしてますが無理はせずに頑張ってください(* ´ ▽ ` *)応援してます! (2019年10月14日 6時) (レス) id: 37086665c7 (このIDを非表示/違反報告)
かちゅ(プロフ) - とっても面白いです!更新楽しみにしてます! (2019年5月25日 13時) (レス) id: b0ebd2074b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:べーだい*メガネ | 作成日時:2019年5月16日 11時