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結局、光さんから頂いた紙袋は自分の膝の上に置いだ状態で会話が再開した。
雅臣 「さて、Aちゃんが使う部屋のことなんだけど…」
右京 「今ちょうど2階の部屋が1つ空いているのでそこを使ってください。お布団は運んでおきました。」
雅臣 「お風呂は…」
絵麻 「あ、お風呂は私の部屋のを使ってもらえれば」
A 「何からなにまで、すみません」
弥 「違うよ!『すみません』じゃなくって『ありがとう』って笑顔で言って!!」
そうだ。感謝の気持ちを伝えないと…
A 「みなさん、ありがとうございます!」
こうして本日は解散ということとなった。棗さんは帰宅し、光さんはリビングで雅臣さんと話をしていた。他の皆さんはそれぞれの部屋に戻り、私は絵麻さんと一緒にひとまず私が使う2階の部屋に向かった。
扉を開けると部屋の中は真っ暗で、電気をつけると家具一つないまっさらな状態だった。
ただ部屋の隅に畳んであるお布団と枕がちょこんと置かれていた。
絵麻 「ちょっと寒いね。暖房のリモコンはここにあるから好きに使っていいって!」
ピッと音を鳴らしたエアコンは暖かい風を出しはじめた。
絵麻 「とりあえず私の部屋でお風呂に入る?ここの部屋だとまだ何もないから、寝るまで私の部屋にいていいよ(^^)」
A 「お言葉に甘えさせてていただきます」
絵麻 「じゃあ私は先に部屋に戻ってお風呂入れてくるね!準備できたら来てね」
A 「わかりました」
絵麻さんが部屋を出た後1人になった私は部屋を一周見渡した。
かろうじてカーテンがかかっているだけで、殺風景だ。
まるで今の自分を表しているようだった。
何も持っていない私に今唯一あるのは、朝日奈家という暖かいお布団…
何故だか急に泣きそうになって、布団から目を逸らした。
私は一つ息を吐いて、手に持っていた光さんから貰ったプレゼントを開け、ひとつひとつ床に並べていった。
A 「光さん、よくこんなたくさん恥ずかしがらずに買って来たな。(苦笑)」
光さんのプレゼントのおかげで少しだけ気分が晴れたことは私だけの内緒だ。
私は貰ったものの中から使うものだけを手に持って、絵麻さんの部屋へと向かった。
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べーだい*メガネ(プロフ) - 蒼生さん» ありがとうございます(><) (2018年1月18日 0時) (レス) id: 65632bfa68 (このIDを非表示/違反報告)
蒼生(プロフ) - 急に失礼しました!いつも更新楽しみにしています!頑張ってください!! (2018年1月17日 22時) (レス) id: df44cb0fbb (このIDを非表示/違反報告)
べーだい*メガネ(プロフ) - 蒼生さん» 気づきませんでした!ありがとうございます (2018年1月17日 22時) (レス) id: 65632bfa68 (このIDを非表示/違反報告)
蒼生(プロフ) - 急にすみません!!36話の次が39話になってますよ!(内容は飛んでないと思いますが…) (2018年1月17日 21時) (レス) id: df44cb0fbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:べーだい*メガネ | 作成日時:2017年12月18日 14時