新しい道が開くとき【BROTHERS CONFLICT】【フォルティッシモ】 (ページ30)

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絵麻「よろしくね、Aちゃん！」

弥「よろしくね！Aちゃん！！」

私がゆっくり頭を上げると、侑介さんもニカッとした笑顔を見せてくれた。

侑介「よろしくな」

A 「はい！よろしくお願いします、侑介さん(？)」

侑介「おう！ってかなんで疑問系なんだ？笑侑介であってるよ」

侑介さんと目が合い、互いに笑みがこぼれた。
私たちを見ていた雅臣さん、右京さん、梓さん、棗さん、絵麻さん、弥くんも一緒になって笑っていた。

ただ、椿さんだけは……

椿「なんか、ずりーー」

と侑介さんの方を見てそう呟いた。

右京「もう夕飯の準備は出来ています。弥、侑介、テーブルにお皿を並べるの手伝ってくれますか？」

弥「はーい」

侑介「俺もかよ」

侑介さんは文句を言いながらもキッチンに向かう右京さん、絵麻さん、弥くんの後ろをについて行った。

雅臣さんは自室に忘れ物を取りに行くと言ってリビングを出た。

リビングには私と椿さん、梓さん、そして棗さんの4人だけが残っていた。

梓「そういえば、棗はまだ自己紹介してないんじゃないの？」

棗「今更やらなくてもいいだろ」

梓「ダメでしょ。挨拶なんだから」

棗「はぁ、わかったよ。朝日奈棗だ、よろしく」

A 「佐倉Aです。よろしくお願いします」

椿「なつめ～～、そんなんで自己紹介終わりかよ。色々教えてあげようよ～『俺たち実は3つ子～』とか、『でも俺たち違う卵から生まれた～』とか！」

梓「椿、それ言っちゃったら棗が他に言う事無くなるから。」

棗「おい、俺の自己紹介ってそれだけじゃないだろ。」

A 「(椿さんと梓さんによる棗さんいじり、目の前で見れるなんて……感動)」

なんてさっきまでの緊張はどこかへ飛んでいき、すっかり呑気になって考えていると…

椿「ねぇ、俺たちが3つ子って聞いても何にも反応してくれないの？寂しいんだけど～～」

拗ねたような口調でそう問いかけて来た椿さんは、梓さんの肩に手をかけ身を乗り出しながら私の顔をのぞいて来た。