新しい道が開くとき【BROTHERS CONFLICT】【フォルティッシモ】 (ページ29)

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？？「こいつのこと攻めてるように聞こえた」

右京さんは驚いたように「決してそういったつもりで言った訳ではありません」と否定した。

雅臣「侑介おかえり」

弥「ゆーくん、おかえり～！」

絵麻「侑介くん、おかえりなさい」

侑介「おお、ただいま」

彼は階段を下りて私たちの方に向かって歩みを進めた。

侑介「俺もよくわかんねーけど、こいつにだって理由があるんじゃないのか？特にお袋がそー言うってことは、単純に家出してるわけでもないだろうし」

初対面の私をさり気なくフォローしてくれた、その優しさが心にしみた。

私の中の侑介さんのイメージは、いざという時にいつも絵麻さんを優先して想いやる、とても優しいヤンキーだった。
でも目の前にいる侑介さんは想像より大人っぽくて、単純にカッコいいと思った。

リビングに静かになる。

その静寂を破ったのは長男の雅臣さんだった。

雅臣「たしかに何か複雑な事情があるんだと思う。無理に話せとは言わないけど、もしも僕たちに相談とか手伝える事があったら遠慮なく言ってね。
改めて、これからよろしく。Aちゃん(^^)」

雅臣さんの言葉をきっかけに、重かった空気が少しだけ元に戻った。

未だ複雑な気持ちではあったが、私に向けられた雅臣さんと弥くんの笑顔が『頑張れ』と応援してくれているようで…

私は大きく息を吸い、皆さんの方に向き直って

A 「佐倉Aです！ご迷惑だと思いますが、どうぞよろしくお願いします！！」

そうはっきりと言い、深くお辞儀をした。