新しい道が開くとき【BROTHERS CONFLICT】【フォルティッシモ】 (ページ16)

今日:31 hit、昨日:17 hit、合計:148,476 hit

15 ページ16

私はひたすら目をこすった。
やはり目の前には絵麻さんがいる。私は絵麻さんから借りた服を着ていた。

未だ状況が理解できていない中「おはようございます」と挨拶だけした。

絵麻「どう？寝れたかな？疲れが取れてればいいんだけど…」

A 「え？あ、はい！ぐっすり眠れました！
…すいません、まだ寝ぼけてるみたいなので顔洗ってきます。洗面所お借りしますね」

絵麻「うん、タオルとか自由に使っていいから！」

A 「はい」

私は暖かいお布団から出た。冬独特の冷たい空気に触れ、全身に鳥肌がたった。

洗面所に着き冷たい水で顔を洗う。水の冷たさに一気に目が覚めた。
タオルで顔を拭き視線を上げると、目の前の鏡には自分が写っている。

A 「(どうゆうことなんだ……？)」

ぼーっと鏡の自分と向き合っていると、

絵麻「もう朝食の準備できたみたいなんだけど、私たちも準備できたらリビング行こ！Aちゃんの分もちゃんとあるからって右京さんから連絡きました！」

A 「っ！！わかりました、急いで準備します！！」

私はとりあえず昨日着ていた制服にちゃっちゃかと着替え、髪の毛も学校と同じように整えた。

A 「すみません、お待たせしました」

絵麻「大丈夫だよ。よし、リビング行きますか！昨日会えなかった他の兄弟もいると思うから、そしたらちゃんと紹介するね」

A 「はい、よろしくお願いします」

リビングまでの時間を絵麻さんとお話ししていたが、話が全く耳に入らなかった。

昨日はあんなに朝日奈家の皆さんに会うのが楽しみだったのに、今は不安な気持ちでいっぱいだった。これ以上ここにいたらダメな気がした。

もう、帰れない気がした。