新しい道が開くとき【BROTHERS CONFLICT】【フォルティッシモ】 (ページ12)

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私は今、湯船に浸かってあったまっています。

あの後、雅臣さんからお風呂場の説明をしてもらい、すぐにシャワーを浴びた。公園のベンチで目が覚めてからドタバタとことが進み、やっと1人冷静になれた気がした。

美和さんに会ってからまだ1時間くらいしか経っていないのに、朝日奈家のご兄弟(全員ではないが)と対面した上に、泊まりなんて……

今までこんな夢を見たいと思ったこともないのに、唐突に始まったこの世界に戸惑いを隠せないのが正直な気持ちだった。
ウジウジ考えても仕方ない、流れに身を任せようと思ったら少しだけ気分が晴れた。

だいぶ身体もポカポカし、ぼーっとしながらこの1時間を振り返っていたら、脱衣所の扉が開く音がした。

絵麻「Aちゃん、着替え持ってきたよ。下着も一応用意したんだけどサイズが合うかわからないから……ごめんね」

A 「あ、絵麻さん！わざわざすみません、ありがとうございます」

絵麻「ううん。リビングでテレビ見て待ってるから、終わったらリビングに来てね！ゆっくりしてくれていいから！身体ちゃんとあっためてね」

A 「はい！ありがとうございます」

それからしばらくして、私はお風呂場から出た。
脱衣所のカゴの中にはモコモコ素材の可愛らしいパジャマと、わざわざコンビニで買ってきてくれたのか、新品の下着類が入っていた。

私は素直に用意された衣類に袖を通し、鏡と向き合った。

鏡に映った自分はぱっと見いつも通りの私だったが、普段は着ることのないモコモコのパジャマが少し嬉しくて、でも恥ずかしくて…くすぐったくなりすぐに目を逸らした。

A 「(絵麻さんリビング待たせてるんだった。急がないと)」

私は先程まで着ていた制服を手に持ち、借りたバスタオルを首からぶら下げながらリビングに向かった。