八度 ページ10
私は、あれから言われた通り
家を出ずに、過ごしてしいた
お昼寝をして目を開けると
焦げ臭い匂いが鼻につく
「...火事だ」
ドアが燃えて瞬く間に囲まれる
本が、お母さんとお父さんから
もらった物達が、燃えていく
体を動かしたいのに
体が重い
息を吐く度に喉が痛くなる
嗚呼、死ぬんだと錯覚しそうになる
死にかけてるんだろうけど
今頃、家の上に、彼等が居そうで
吐き気がするなか足に限界がきていた
横になると、涙が出てきた
お父さん、お母さん、
もらった物達が燃えちゃった
.
坂田side
Aは俺の名前を呼ぶとき、少し笑う
落ち着いた声が聞きたくなっていた
毎日が長く感じるようになった
今日、来んのかな
明日やろか、
いつも会う場所で空を眺めてたら
焦げ臭い匂いがあった
目を凝らして
匂いを探ると、Aの家
中に、Aがいる
俺は、悪魔の姿に戻りAのところへ向かう
そらるさんやまふが来てないから
Aは無事だ
俺を落ち着かす為に、そう言い聞かせるが
Aを見たときにはなんの意味もなかった
Aが辛そうに肩で息をしてる
「にゃー」
体が震える、どうして逃げへんの
「お前、なんでこんなとこにいるんや」
「ヴヴー‼」
さっき気がついた猫にそう言うと
なんか怒られた
俺は、Aを抱っこして
足元に魔方陣を出す
何故か、猫も入ってきたけど
「嗚呼、そうや」
火事を起こした奴等に俺は、魔法をかける
Aが苦しそうなのに
奴等がのうのうと生きてるのは不公平やんな？
自分の家に帰ってきて
Aを俺のベットに寝かす
普段、何をしてるかは匂いでわかる
俺は色々とわかっているが
Aはそうじゃない
...あ、目覚ましたときこの姿じゃああかん
俺は、指を鳴らして、元に戻り
ベットに腰をおろす
「ふわぁ〜」
俺は、寝転んでAの手を握る
やっぱり温かい
Aの温かみに誘われたので身を任せた
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作者名：名無し | 作成日時：2020年6月4日 20時
