ごじゅうさん ページ8
「あの……！すみません」
手を挙げ、ミッドナイトの話を遮った尾白くんが次に言った言葉は衝撃的なものであった
「俺、辞退します」
その言葉に、会場中がざわつき始める
理由は騎馬戦の記憶がほとんど無いから……だそう
本人のプライドの問題だからな、これは仕方がないと言えば仕方がない
同様の理由で庄田くんも棄権したいと申し出る
ミッドナイトが青臭い話が好みらしくサラッとOKを出す
好みで決めて良いものなのか、こういうのって
「お手柔らかに、上鳴くん」
フッと微笑んで目の前に立つ彼にそう言う
『2回戦!!
筆記も実技も入試一位の優等生、個性使わず2位・3位って強すぎるぜ！
武相A!!
VS
スパーキングキリングボーイ！
上鳴電気!!』
いや、説明の長さの差はいったい……
「Aこそ、お手柔らかにな。
つーか、
俺でよけりゃ慰めるよ。
多分、この勝負……
―――――一瞬で終わっから」
スタートの合図直後、そう言うと体に電気を纏い始める上鳴くん
最初から最高電圧のを浴びせるつもり……か、甘いわね
電気が自分に当たる直前、体全体に帯電装置―――と言っても簡易のもだが―――を張り巡らす
観客にバレないよう、あえて電極部分を少し出すだけにしたが
「ウェ……」
最初から最高電圧をぶっ放した上鳴くんは脳がショートし、安定のアホ面である
「勝負での焦りは禁物よ、上鳴くん。
―――――獲物はゆぅーっくりと狩りとらないとね」
アホ面でウェイウェイ言っている上鳴くんに近づく
後ろから手刀で首を叩いて気絶させる
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作者名：よっしー | 作成日時：2018年3月19日 13時
