暗殺者、ヒーロー目指すってさ LEVEL-2 (ページ15)

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ろくじゅうページ15

『スタート!!!!』

予想通り、轟くんは始まると同時に氷を出してくる
それを軽々と避ける

「やっぱりそう来るよね……っと！」

連続で襲いかかってくる氷を避けるが埒が明かない
だからと言うわけではないが、"秘策"を取り出す

……と言うよりかは、生やすと言った方が正しいか

「……触手か」

「まぁ、"借り物"だけどね」

首筋の筋肉を触手に変えると言う、かなり体力も筋力も使う方法だが轟くん対策としてはコレが一番であろう

2本出した触手の内、左側の触手を轟くんに巻き付ける

そうすれば当然、轟くんは氷(右)で触手を凍らせてくる

だが、この触手はカエデの物と同じ物
つまり炎を出すことが出来る

いやはや、優秀、優秀

「炎を使うか迷っている轟くんに私からアドバイスです。

……いつまでもそうやって迷っているようなら、すぐに殺られるよ
それに出し惜しみして勝てるほど世の中甘くないわよ」

そう言いながら近付く
拘束する触手は緩めず、先程よりもキツくしている

「んでさ、轟くん三途の川見たことある？」

そう聞けば、ポカーンとする轟くん
当たり前か。そんなどうでも良い質問、戦場(ここで)する方が可笑しいものね

「見せてあげるよ……！」

ニヤリと笑い、触手から電流を流す

無意味に話していた訳ではない
触手にスタンガン用の電極を気付かれないように取り付け、電気を流すための準備が必要だった

だから、気を反らすために適当に話をしていた
それだけの事である