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この前の負のオーラは何処へやら
打って変わって練習している守を眺める
「ふたつのシュートを一度に受け止める、ねぇ……」
キーパーではない私にはそれがどんな意味を持つのかはよく分からないが
ドラゴントルネードとツインブーストを止めようと身構える守
そもそも試合じゃボールは1つなのに意味はあるのだろうか
なんてぼーっと考えていると突然人影が現れ、守よりも先にふたつのシュートを止めてしまう
「すっげー！
ドラゴントルネードとツインブーストを止めるなんてお前、すごいキーパーだな」
「いや、私はキーパーではない。
我がチームのキーパーならこんなの指一本で止めてみせるだろうね」
意気揚々と話しかける守に突然やってきた彼―――世宇子中キャプテン亜風炉照美は指の腹でボールを回転させながらそう言う
「そのチームってのは世宇子中の事だろ、アフロディ」
有人の言葉に驚くみんな
ああ、そっか皆はまだ会ったことないんだっけ
「円堂守くんだね。改めて自己紹介させてもらおう。
世宇子中のアフロディだ。
君のことは影山総帥から聞いている」
照美が自己紹介すると竜吾ちゃんが宣戦布告かなんて言い始める
が照美曰く、雷門とは戦うつもりがないから宣戦布告ではないらしい
「神と人間が戦っても勝敗は見えてる」
その言葉に顔をしかめて「試合はやってみなきゃわからないぞ」という守
他のみんなもしかめっ面になって照美をみている
「そうかな？りんごは木から落ちるだろう？
世の中には逆らえない事実というものがあるんだ。
それはそこにいる鬼道有人くんが1番よく知っている。
だから練習もやめたまえ。
神と人間の溝は練習では埋められるものじゃないよ。
無駄な事さ」
「うるさい。
練習が無駄なことなんて誰にも言わせない！
練習はおにぎりだ！
俺たちの血となり肉となるんだ！」
すごい剣幕でそういう守にみんな一歩身を引く
だからマネージャーおにぎり作ってくれるのか
なんて私は呑気に考えながら2人の言い合いを見守る
「しょうがないなぁ、じゃあそれが無駄な事だと証明してあげるよ」
「いつの間に！」
ボールを放り投げたかと思えば一瞬で空中に移動しシュートを打つ
そのシュートで守が吹っ飛ぶ
「円堂！」
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作者名：よっしー | 作成日時：2022年8月17日 7時
