亮side ページ45
「ただ、昨日も申し上げたように、西野さんに会う前に、丸山さんに会ってしまい…」
せや。
それで、マルが身代わりを申し出たんやったな。
明里ちゃんにとって、トラウマそのものの女が、目の前におるんやもん。
一瞬すら、そいつを明里ちゃんの瞳に映したくないって、
その一心で…。
す「そこでSAKURAも計画を変更したってことやんな？明里ちゃんより、マルを標的にしたほうが、彼女に大きなダメージを与えられると思って」
「その通りです」
昨日、すでに聞いていた話ではあったけど、
改めて、SAKURAの腐った思考に、辟易する。
亮「何で水坂さんはそれに同意したんすか！？最初から何をするか、全部聞かされていたんでしょ？」
つい怒り口調になってしまう。
やって、おかしいやん！
いくら家族の頼みとはいえ、
犯罪に協力するなんて、
まともな人間のすることやない！
「…言い訳はしません。僕も共犯です」
絶対に悪人には見えへんその人が、自分を犯罪者と名乗っている。
その不自然さに動揺しながら、俺らは、
彼の言葉の続きに、耳を傾けた。
「僕は、産まれた時から、姉が絶対的な存在で、今回のように、どれほど悪いことか分かっていても、それでも…逆らい方が、分からないんです。怖いとか言うより、やり方が、分からない」
頭を抱える水坂さん。
もう…
この人は、生まれながらに、この悪魔の手の中に、閉じ込められている。
未だに、そこから出たことがないんや。
そう思うと、
これ以上、怒鳴れなくなってしもた…。
許されることやないって、
分かっていても…。
「標的が丸山さんに変わったと聞いても、僕は姉の指示に従うだけでした。彼の体の不自由の具合も、知っていたので、本当につらかったのですが、心を無にして、彼の体を投げ飛ばして肩を負傷させ、車椅子と歩行器を奪い、浴室内に押し込み、ロックをかけました」
マル…。
そうやったん？
怪我して、車椅子も、歩行器も、ない状態やったん？
マルにとってそんなん、
ロープで縛り付けられてるんと、同じようなもんやんか。
「そして、協力者として呼ばれた、姉のファンの男性二人と一緒に、コテージ内の手すりを、丸山さんの目の前で、電動のこぎりで、切り落としました…」
……
自分が移動するための、わずかな頼りが、死んでいく光景を、
マルは、どんな思いで見ていたんやろう。
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太陽丸(プロフ) - 凪沙さん» 凪沙さん！ありがとうございます★そんなこと言って頂けるなんて嬉しいです！終わりは自分でもまだ見えません…が、変わらずお付き合いいただけたら嬉しいなと思います！ (2018年7月17日 15時) (
レス) id: c53d241486 (このIDを非表示/違反報告)
凪沙(プロフ) - 突然失礼します。いつも更新楽しみにしてます。マルちゃんが助かりますように,と思いながら読ませてもらっています。マルちゃんを幸せにしてほしいっていう気持ちがあるけれどもっと太陽丸さんの小説を読みたいなとも思います。更新頑張ってください！ (2018年7月16日 8時) (レス) id: b3cf2c91ae (このIDを非表示/違反報告)
太陽丸(プロフ) - 詩暖さん» うわ〜！一気にとは！大変だったでしょう:(T-T):大切な時間を割いてお読み頂いて本当にありがとうございます(*^-^*)しんどいシーンも多いですが、これからも見守って頂けたら嬉しいですｏ(＾-＾)ｏ (2018年7月5日 20時) (レス) id: cfb77a5e73 (このIDを非表示/違反報告)
詩暖(プロフ) - 初めまして。この間、ようやく『逆光』シリーズを読み始めました……一気に読んだのですが、もうマルちゃんが救われますように……と祈るばかりです。すごく引き込まれます。これからの展開、楽しみです。無理なく更新してください。 (2018年7月5日 18時) (レス) id: 4736f0cf92 (このIDを非表示/違反報告)
太陽丸(プロフ) - ひなばるさん» ありがとうございます！回りくどくて情報過多で、分かりづらくないかなあと不安になっていたので、楽しみにしてくださると言っていただき、とても励みになります！これまでも酷な出来事がいっぱい起きてきていますが、どうか最後まで見守っていただけたらと思います (2018年7月1日 8時) (レス) id: c53d241486 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：太陽丸 | 作成日時：2018年6月19日 14時
