亮side ページ43
我ながら、
今回の連ドラの役どころは、俺の可愛さを、余すことなく出せるやつやと思うで←
仕事ができひんで、会社ではいじめられて、
ひとり、愛妻弁当を泣きながら食べるとか、
自分でも、可愛い思うもん←
あ〜！
これ、早よみんなに見てもらいたいなあ。
むらかみくん、褒めてくれるかなあ。
おーくらとか、意外と感情移入しやすいから、
亮ちゃんをいじめんな！
亮ちゃんがかわいそうや！って、
怒りながら、号泣しそうやな…。
可愛えやつやねん←
アイツも今、初めての舞台に挑んでるんよなあ。
よかーまくんと章ちゃんも、絶賛舞台中やし。
みんなそれぞれ、
これまで培ってきた自分に、また新たな可能性を追加しようとしている。
そんな中、アイツも、
密かに、ある熱い思いを抱いていると知ったんは、
６月のある日のこと。
多忙の最近にしては珍しく、メンバー全員が揃った村上くん宅にて、
マルが、相談がある言うてきて、
俺らは、リビングに集まったんやけど、
その内容は、あまりに思いがけなすぎて、
どう反応してええんか、戸惑うものやった。
裕「…今何て？」
数秒置いてから、横山くんが、怪訝そうに聞き返すと、
マルの口から、
もう一度、それは発せられた。
隆「関ジャニ∞に、復帰したい」
な？
予想だにせえへん相談事やろ？
す「いやいやいやいや！お前契約解除されてんねんで」
ほっぺたがたるむくらい、激しく首を振るすばるくん←
そう。
マルは関ジャニ∞脱退と同時に、ジャニーズ事務所とも契約を切っている。
隆「…一日限定とかでも、アカンのかな？」
章「なるほど。イベント的な？」
章ちゃん、受け入れ早いて←
隆「できたらな、歌で、もう一回だけ、エイトの一員として、エイターの目に、触れたい」
…何でいきなり、そんなことを思たんやろう。
それとも、前から抱いていたことなんかな。
そもそもマルは、
グループに迷惑をかけたくないって理由で、
脱退した。
決して、
アイドルが、関ジャニ∞が、嫌になったわけやない。
脱退後も、６人の活動を見守って、応援してくれたけど、
ほんまは、寂しかったんかな。
病気なんかにならなければ、
麻痺なんて残さなければ、
ここに自分もおったはずやのにって、
俺らの姿を見るたび、そんな風に、胸をしめつけられていたん？
誰よりも、
アイドルに全力投球しとったマル。
戻りたいって思うんは、
何ら不思議のないことなんかもしれへん。
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作者名：太陽丸 | 作成日時：2018年9月9日 8時
