臆病な理性 ページ24
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*意識と抵抗 の続きです。
Aと入れ替わる形でバスルームへ行き、全開にしたシャワーに打たれながら、ごちゃごちゃと考えた。
まったく想定していなかった展開に焦りが募る。
このままリリーに取られるくらいなら、いっそのこと、好きだと言ってしまったほうがいいんじゃないか。
もう返事をしたと言ってはいたけれど、今ならまだ、間に合うんじゃないか。
でも、例えそうしたところで、どっちにしろAはまだ賢ちゃんのことが好きなわけで。
リリーのことがあってもなくても、俺のことを好きになってくれるかどうかは、わからないわけで。
「...わけわからん...」
ひとり呟き、レバーをキュッと上げてシャワーを止めた。
竜巻でも通った後みたいに、頭の中がめちゃくちゃに荒れて整理がつかなかった。
部屋に戻ると、Aはソファーの上に横たわり、膝を折り曲げて丸くなっていた。
そっと顔を覗き込むと、目は閉じ、長い睫毛が下を向いている。
すぅー、という呼吸の音が聞こえて、無防備な寝顔に思わず顔が綻んだ。
俺が貸したTシャツとハーフパンツからは細い腕と脚が露になっていて、普段隠れている部分だけに、つい目が止まってしまう。
決して男の気を引くようなかっこうではないのに、それがAだと思うと、体の奥底がうずうずしてたまらなくなった。
とりあえず、こんなところで寝て風邪をひかせるわけにはいかない。
起こさないよう注意を払いながら抱き抱えて、ゆっくりと忍び足でベッドに向かう。
俺の腕の中で寝息を立てるAの安らかな顔に、腕や胸のあたりに触れる柔らかい体温に、沸き立っていたものが増幅していくのを感じて、胸の鼓動が速まった。
まずは、起こさずにベッドに辿り着くことには成功だ。
最後の最後で気を抜いてはいけないと、息を止めてそっとおろすと、ふたり分の重みでベッドが静かに軋んだ。
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えむ(プロフ) - ハンナさん» ハンナさん、いつもありがとうございます！そう言っていただけるとやる気が出ます笑 #2でお待ちしていますね☆ (2021年5月22日 10時) (
レス) id: 811416b436 (このIDを非表示/違反報告)
ハンナ(プロフ) - ンフフフ…やっぱりえむさんの書くお話…好きです……たまらんです☆続きが楽しみ…… (2021年5月22日 0時) (レス) id: 9d1b7de85f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えむ | 作成日時：2021年5月4日 22時
