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「俺も濱さんに連れてかれてあのカフェ行きましたよ」
「なんか喋った？」
「めっちゃ拒否られました」
「なんやそれ」
ゆず兄が笑う。
やめときや、と言って。
俺が何を言って何と拒否されたのか、想像がついたのだろう。
目線の先では、通話が終わったようだ。
幸せそうに、名残惜しそうに切れたスマホを見つめている。
俺達がなんとなく動けずに見つめてしまっていると、Aちゃんが顔を上げた。
こちらに気づき、あ、という顔になる。
「ゆずるさん...」
そう言いながらゆず兄と、俺を見て、咄嗟に口をきゅっと閉ざした。
マズイやつに会ってしまった、みたいな表情。
それをきっかけに近寄って行って立ち話になった。
仕事中ではないAちゃんは、襟つきシャツのピシッとした制服のせいか、今着ているシンプルな私服のせいか、ほんの少し幼く見えた。
凛とした仕事中よりも、近寄りやすい雰囲気だった。
おろした髪は夜の街灯の下で薄茶色に照らされていた。
表情も柔らかくくだけていて、なんていうか、普通の女の子という感じだ。
そして抜群にかわいい。
「今帰り？」
ゆず兄が言う。
「はい。今日はちょっと遅くなっちゃって」
「電話、旦那さんやろ」
Aちゃんはちょっと驚いたようにゆず兄を見上げた。
「え、なんでわかったんですか？」
「もう顔見てたらわかるて」
「顔？」
「嬉しそうな顔してぇ」
ふたりの会話を黙って聞きながら、俺も心の中で頷いた。
人のこんな幸せそうな顔を見るのは久しぶりかもしれない。
そう思うくらい、電話していたAちゃんの顔は幸せそうだった。
さほど親しくない俺にすら、それはすぐにわかった。
「ラブラブなんやなぁ」
「うーん、そうですかね？」
照れ隠しで謙遜しつつも、ラブラブ指数がダダ漏れで、どうにも隠し切れていない。
スマホを持つ左手には、仕事中にはしていなかった指輪がキラリと光っていた。
シンプルな服装とあどけない笑顔に、そこだけが大人びていて、目立っていた。
ゆず兄も気づいたようで、左手をじっと見ながら言った。
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えむ(プロフ) - ハンナさん» ハンナ様、コメントありがとうございます！甘いかどうか気になっていたので、そう言っていただけて安心しました！#3も楽しんでいただけるようがんばりますね^_^ (2021年4月15日 23時) (
レス) id: 811416b436 (このIDを非表示/違反報告)
ハンナ(プロフ) - 甘いー…甘くてステキなお話をいつもありがとうございます… 楽しみで楽しみで終わってほしくない…！です (2021年4月15日 1時) (レス) id: 9d1b7de85f (このIDを非表示/違反報告)
えむ(プロフ) - ゆずさん» ゆず様、いつもありがとうございます！^_^ (2021年4月4日 18時) (レス) id: 811416b436 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - あぁどうなるでんしょう…いつもドキドキしながら読ませてもらっています！ (2021年4月3日 15時) (レス) id: f338c2e715 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えむ | 作成日時：2021年3月20日 23時
