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「おまえのことやから急に次の相手連れてきて急に籍入れたとか言い出すかもしれんけどな」
「いやそれはないけど」
「わからんやん。どうせ候補は何人かおるんやろ？常に」
そう言われてまっさきに思い浮かべたのはAちゃんだった。
けれど、まったく現実的ではないし、現実化するとも思えない。
俺にだってそれくらいのことはよくわかっていた。
個室のドアが鳴らされ、ビールが運ばれてきた。
指先が吸いつくほど冷えたグラスに注がれたビールは、真新しい黄金色をしていた。
「濱さんとこは平和っすもんね」
「なに平和て。まあそうやと思うけど」
「もし奥さんが別の男つくったりしたらどうします？」
「...縁起でもないこと言わんといて」
濱さんはそう言って、心底嫌そうな顔をして俺を見た。
まあ、極度の恋愛体質の大きな女の子、だからなぁ。
「もしもの話ですって」
「もしもでもイヤやわ」
「もしも、そうなったら？」
「えー...やっぱ離婚かなぁ...」
嫌がりながらも腕を組んで真剣に考えてくれるところがまた、濱さんのかわいいところだ。
「でも一回の浮気とかやったら許すかなぁ...」
「一回やなくて継続してつき合うてたら？」
「そらアウトやろそんなもん」
「ふーん。やっぱりあかんもんすかね」
なんでダメなんだろう？
バカみたいな考えかもしれないけれど、結婚している人が他の誰かとつき合うのはそんなにいけないことなのだろうか。
一生ひとりの人だけしか見てはいけないなんてナンセンスだって、俺はずっと前から思っていた。
Aちゃんに出会ってから、その考えが間違っていないと思えて仕方なくなった。
出会う順番が先か後かで、一生そばにいる相手を決められてしまうなんて。
そんなの納得いかない。
途中で逆転でもできなければ、報われない人間がこの世に増えるだけじゃないか。
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えむ(プロフ) - ハンナさん» ハンナ様、コメントありがとうございます！甘いかどうか気になっていたので、そう言っていただけて安心しました！#3も楽しんでいただけるようがんばりますね^_^ (2021年4月15日 23時) (
レス) id: 811416b436 (このIDを非表示/違反報告)
ハンナ(プロフ) - 甘いー…甘くてステキなお話をいつもありがとうございます… 楽しみで楽しみで終わってほしくない…！です (2021年4月15日 1時) (レス) id: 9d1b7de85f (このIDを非表示/違反報告)
えむ(プロフ) - ゆずさん» ゆず様、いつもありがとうございます！^_^ (2021年4月4日 18時) (レス) id: 811416b436 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - あぁどうなるでんしょう…いつもドキドキしながら読ませてもらっています！ (2021年4月3日 15時) (レス) id: f338c2e715 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えむ | 作成日時：2021年3月20日 23時
