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『お疲れさまー！』
「お疲れー...てか急やな」
『ごめんね。どうしても賢志郎さんと話したくなっちゃったから』
ずっと聞いていたいその声が、スマホを通してまっすぐに耳に届く。
自分の言葉がどれだけ他人に影響を与えるか、Aはまるでわかっていない。
きっと、同じ気持ちじゃないから。
俺のことなんて、何とも思っていないから。
だからそんなことが言えるのだろう。
俺の気持ちになんて、これっぽっちも気づいていないから。
「前はよく電話してたもんな」
懐かしさに胸が疼く。
向こう側から「そうだねぇ」と小さく笑う声がした。
『私いつも、賢志郎さんにどうでもいいことばっかり聞いてもらってたよね』
「どうでもいいことちゃうやん、話したいことやったんやろ？」
『そう。...ていうか、どうでもいいことでも話したくなっちゃうの、賢志郎さんには』
勘違いしてしまいそうになるのを、頭の中で打ち消した。
「今は聞いてくれるやつがすぐそばにおるもんな」
聞き上手なゆずるのことだから、きっとその役割を充分にまっとうしていることだろう、と思う。
「いつでも言える場所があるって、ええよな」
『うん...まあね』
Aの声色が、微妙なトーンに変わる。
『ゆずくんはなんでも聞いてくれるよ』
「うん。そうやと思う」
『次の日早く起きなきゃいけない日でも、遅くまでつき合ってくれるし』
「ゆずるらしいなぁ」
『賢志郎さんには、そういう場所、あるの？』
「えっ...」
不意に話を振られて、返答に困ってしまった。
そういう場所、というのは、そういう人、と変換するべきなのだろうか。
Aにとってのゆずるみたいに、夜中まで寄り添って話を聞いてくれる人。
くだらないこともそうでないことも、心を許して話せる、特別な人。
考えたこともなかったから、返事を探してみたけれど、自分の中には何もなかった。
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えむ(プロフ) - ゆずさん» いつもありがとう☆コメント嬉しいです^_^ (2021年10月10日 23時) (
レス) id: 811416b436 (このIDを非表示/違反報告)
えむ(プロフ) - HanNAさん» いつもありがとう☆今回も楽しんでもらえるように頑張りまーす！ (2021年10月10日 23時) (レス) id: 811416b436 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - これからの展開にドキドキします！楽しみです( ´∀｀) (2021年10月9日 21時) (レス) @page16 id: f338c2e715 (このIDを非表示/違反報告)
HanNA(プロフ) - お疲れ様ですー☆ やっぱりえむちゃんすごい…です…読んでいてバクバクする！これから楽しみです！ (2021年10月9日 1時) (レス) @page16 id: 9d1b7de85f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えむ | 作成日時：2021年10月2日 23時
