ただいま、おかえり ページ42
( けんしろー
東京に着いたのは、Aに予告していたより1時間ほど遅れてのことだった。
到着してすぐにAにメッセージを送ると、荷物を取るために親友の家にいるというので、そのまま◯◯駅へと向かった。
ひとりで自宅に戻れるから、というメッセージが返ってきたけれど、俺としては迎えに行くと言ったことを果たしたい気持ちがあった。
おしえてもらった通りに駅の南口にあるベージュとグレーのツートンのマンションを探すと、それはすぐに見つかった。
一刻も早くAに会いたかったから、わかりやすい外観で助かったと思った。
黒いドアの前に立ち、部屋番号をもう一度確認してチャイムを鳴らすと、少しの沈黙の後、インターフォンの向こうから返事があった。
『はい』
「遅くにすみません、川西と申します」
『あ、はーい』
初めて聞く女性の声。
明るくハッキリとした調子の。
「あの、妻を迎えにきました」
『今開けますね。お待ちくださーい』
ぷつり、と切れる音と共にまた沈黙が戻ってきた。
ドアが開くまでの少しの間に緊張が増幅して落ち着かない。
視線を落として、なんとなく自分の靴の爪先をじっと見つめた。
Aはどうしているのだろうか。
今すぐに抱きしめたい衝動と、たった数日離れたことで湧いてきた少しの怖さと。
それと、Aの友人に初めて会う緊張と。
こんなこと初めてだから、どんな顔をしていればいいのかわからなかった。
当たり前のことだけど、仕事のときの緊張とはまるで違っていた。
いい経験とでも思えばいいのだろうか。
いつか何かに活かされればいいのだけど。
少しして、ガチャ、と鍵を外す音がした。
ゆっくりと開いたドアの向こうから、写真で見たことのあるAの親友が顔を出した。
「...えっ？」
彼女は俺を見て絶句した。
まあ、そらそうやろな。
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えむ(プロフ) - ゆずさん» ゆず様、ありがとうございます☆また遊びに来てくださいね。よろしくお願いします^_^ (2021年3月19日 21時) (
レス) id: 811416b436 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 毎回楽しく読ませて頂きました！#2も楽しみにしていますね！ (2021年3月19日 10時) (レス) id: f338c2e715 (このIDを非表示/違反報告)
えむ(プロフ) - ゆずさん» ゆず様、コメント嬉しいです！ありがとうございます！ (2021年3月8日 23時) (レス) id: 811416b436 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 毎回楽しみに読ませてもらっています。これからどうなるか…楽しみです^_^ (2021年3月8日 17時) (レス) id: f338c2e715 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えむ | 作成日時：2021年2月28日 21時
