私だよ、 ページ22
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「熱いのでお気をつけてお持ちください」
「どーも」
イートイン用の白いマグカップをそっと渡して、お客さんが席に着くまで見送った。
コーヒーを淹れるのに使った器具を元に戻し、マシン周りの水滴を丹念に拭き取る。
まだ混み合う時間帯じゃないから、作業する手にもちょっと余裕が出る。
一通り補充も確認し、レジの前に戻ったところで、ちょうど目の前に次のお客さんがやってきた。
「いらっしゃいませ」
白いシャツと、縦にきれいに並んだ胸元のボタンが視界に入って、そっと見上げると、濱家さんだった。
「こんちはー」
気づいた私に、濱家さんはニコッと笑ってくれた。
すらっと背が高くて、白いシャツが良く似合う。
「カフェラテお願いします、ミルク多めで」
「かしこまりました。ミルク多めですね」
「なんかやさしーの飲みたなってん。疲れてんのかなぁ」
冗談ぽくそう言ったけれど、最近大忙しの濱家さんだから、冗談には聞こえなかった。
私がレジを売っている間に、例の同僚が紙カップにペンで何かを書く。
少しして書き終わると、そのカップをマシンにセットして、コーヒーをつくり始めた。
マシンが鈍い音を立てて動き出す。
コーヒーの香ばしいにおいが噴き出すように溢れてきた。
「最近はじまった番組、毎週録画にしましたよ」
抽出している間に、カウンターの向こうの濱家さんに言った。
「おっ、ありがとう」
「初回を見ただけで好きになっちゃいました」
「まじで？嬉しいわぁ」
濱家さんはけんちゃんと仲がよくて、話にもよく出てくるから、つい私もよく知っている気になってしまっている。
大切な友人のひとりという印象だから、私にとっても同じような存在だと勝手に思っていたりもする。
そんなことを知ったらびっくりするだろうな、濱家さん。
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えむ(プロフ) - ゆずさん» ゆず様、ありがとうございます☆また遊びに来てくださいね。よろしくお願いします^_^ (2021年3月19日 21時) (
レス) id: 811416b436 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 毎回楽しく読ませて頂きました！#2も楽しみにしていますね！ (2021年3月19日 10時) (レス) id: f338c2e715 (このIDを非表示/違反報告)
えむ(プロフ) - ゆずさん» ゆず様、コメント嬉しいです！ありがとうございます！ (2021年3月8日 23時) (レス) id: 811416b436 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 毎回楽しみに読ませてもらっています。これからどうなるか…楽しみです^_^ (2021年3月8日 17時) (レス) id: f338c2e715 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えむ | 作成日時：2021年2月28日 21時
