【文スト】アニオタがトリップして太宰さんにモフられるだけのお話です(*´∀｀)

１０話 ページ11

「……………もういい加減、諦めたらどうですか？」








「いやだ！！……………今度こそっ！」







「……はぁ」





上のやりとりは何か？




それはきわめて単純な答えで、居眠りをしていても絶対わかる



さっきから太宰さんは耳をもふもふもふしようと頑張ってる



太宰さんの手が触れた瞬間にそこだけ消滅し、手が離れたら元通り具体化する



この間、０．０２秒








端から見たらおもしろいのなんの






( ´艸｀)







太宰さんって意外と子供っぽいとこあるんだなー





意外な一面。






２２歳のいい年した大人だけどね





「太宰さん…………そろそろいいですか？」







「……………………………」





太宰さんは諦めたのか、上げた手をそっと下ろした





その分、非常に恨みがましげな目で見られた







いや、私に言われても…………………









「太宰さん、話の続きをお願いします」









「ああ………………うん」







名残惜しそうに私をみたあと、少しずつ少しずつ教えてもらいました









＿＿＿＿＿＿＿＿午後のうららかな日差しに包まれて









〜太宰さんの言葉をまとめると〜







曰わく、私の異能は敦くんと同系列

曰わく、狼に変化する

曰わく、身体能力は常人の2倍くらいある







ただし他にもあるかもしれないので、あくまで目安にした方がいいとのこと






＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿









「太宰さん、今日はありがとうございました」





うん、いろんな話が聞けて良かった。


私だけだったらどうしたらいいか全く判らなかったし


太宰さんのイケボを超至近距離で聞けたし

太宰さんの腕、超細かったし









見ると会議室の窓からは、鮮やかな紅色の光が差し込んでいた






「……………………帰ろうか」









「はい」








皆さんのデスクまで戻ると、探偵社の皆さんが待っていてくださっていた




ああ、申し訳ない




きちんとお礼を言おうとして……………………………言えなかった









　 ・・・
いや正確には声は出たけれど、それは人の声ではなかった







私の口から漏れたのは






人ならざる者の声，＿＿狼＿＿の声だった









「………………ぅう……………ぐるるっ……………」

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