Everlasting flowers 4 ページ4
佐久間の言葉に時計を見れば
確かにもう切り上げなければいけない時間で
佐久間は次の仕事があるのだという。
「りょうへー君は、Aさんの所に行かなきゃだしね?」
「マジでもう止めて。」
「暫くこれでからかってやろー。
んじゃまた明日ねーん。」
「佐久間…。」
途切れた音声に、阿部は溜息を吐いて肩を落としたがヘッドセットを外して全ての電源を落とすと急いでAの居るリビングへ向かった。
「Aさんごめん、終わった。」
「ううん、こっちこそゴメン。
置いててくれたメモ、気づけなくて。
もう良かったの?」
「うん、佐久間このあと仕事だし。」
「そっか。」
キッチンで野菜を切っているAの隣に阿部が並んで、その手元を覗き込む。
「何か手伝うよ。」
「ありがとう。じゃあ、そっちのジャガイモとレタス洗ってくれる?」
「任せて。」
Aが野菜を切る小気味良い音と
阿部が野菜を洗う水音がキッチンに満ちる。
「佐久間がね。」
「うん。」
「何か得した気分だって、言ってた。」
「ふうん?良かったね?」
ジャガイモを洗いながら阿部は少し口を尖らせる。
何の話か分かっていないAは、小さく首を傾げていた。
「仕事関係の人のオフの時を垣間見れると
得した気になるらしい。」
「ちょっと分かるかも。
お仕事中とオフの時で違う人っているし
意外な面が見れたりね。」
洗い終えたジャガイモもAに渡して
阿部はそのままAの頭を見下ろす。
「今何の話してるか分かってる?」
「え?佐久間くんがご機嫌って話でしょう?」
渡されたジャガイモを手に、Aが不思議そうに阿部を見上げる。
阿部はやれ、と頭を軽く降って
Aの方を向いて立ち直す。
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Y.Harumizu(プロフ) - マコトさん» 狙ったわけじゃ無いんですが、まさかのタイミング被りでした(笑)幸せなのが最高ですよね🥰桃様も、また甘々なやつ書いていこうと思います💕 (6月23日 0時) (レス) id: 3d23a8217f (このIDを非表示/違反報告)
マコト(プロフ) - 公式で「ミッドナイトトレンディ」が公開された日にこのお話。ここまでのストーリーを思い出してグッときました。同時に桃様のストーリーも思い出して勝手に感慨深くなった私です。いつも素敵なお話しをありがとうございますヽ(=´▽`=)ノ (6月22日 11時) (レス) id: f6a74c2234 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Y.Harumizu | 作者ホームページ:http://beautifulvitamin.yukihotaru.com/
作成日時:2023年6月21日 19時