幻想地獄4 ページ32
「それは…」
幻想だろうと流石に二人を殺すなんて…
「そんなこと出来ない！！」
宮「いいのか！？永遠にここにいても」
「だ、だけど」
よく考えりゃこいつも吸血鬼。なら奴の仲間かもしれない
「貴様…この世界が実は幻想なんかじゃなく本当の世界でアイツらを俺に殺せって言ってるのか？」
相手は吸血鬼。そう考えるのは当たり前だ
宮「そんな事しない。俺はお前を助けに来た、本当だ」
「信用出来ない…」
宮「じゃあお前はこのままここに居るか？」
「それは…」
宮「なら本当の仲間がいる所に戻ってやれ、こんな所で立ち止まってどうする深澤辰哉！」
こいつ…信用していいのか？分からない俺にはさっぱり
岩「あ、いたいた。もう隠れんぼ疲れたってばぁ」
目「大人しくしてくださいよ？」
ヤバい…見つかった
宮「深澤ぁ"ぁ"ぁ"ぁ、俺を信じろ！！！」
「はっ……」
全く…仕方ねぇなお前を信じてやるよ宮舘
目「何をごちゃごちゃ言っているんだ」
「お前…とても目黒に似ている。でも本当の目黒はそんなやつじゃない」
目「あっそう…で？どうする気なの？人間さん」
精神を集中させる
「神のお告げを聞きし、今ここに裁きを下す」
思いっきり額に十字架を当てる
目「あ"ぁ"ぁ"ぁ"……貴…様……」
激しい断末魔が聞こえたかと思うと真っ黒な灰に変わっていった
「これが幻想であります様に…」
あと一人…
―――――
岩「待ちくたびれたよ」
「貴様よくも俺の仲間の"ふり"をしてくれたな」
岩「"ふり"？何言ってんだよ笑、俺が本当の岩本照だか――」
「黙れ。これ以上仲間の真似はさせない」
岩「はぁ…好きな風に言わせれば」
いきなり俺に掴みかかる
岩「いつだってお前のこと殺せるんだからな、あんまり調子に乗るなよ？」
「くっ…あ…はぁ…」
首を掴まれ身動きどころか呼吸もままならない
岩「どうだ？このまま死ぬか？」
「し…な……ない……俺…は……仲間…のと…ころ…に…必ず帰…る」
岩「調子いいな貴様、ムカつく」
宮「……おらぁ"ぁ"ぁ"ぁ"！！」
宮舘さんが剣を振り回し間一髪離れた
岩「貴様吸血鬼のくせに人間の味方しやがって…」
宮「深澤！今だ」
狙いを定める。手が震える
「うわあぁぁぁ！！！！」
俺の撃った拳銃の玉は心臓のど真ん中を撃ち抜いた
岩「うぐっ……」
倒れる瞬間こちらを向いた
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作者名：雨乃ふあ | 作成日時：2020年7月24日 21時
