思わぬ人物 ページ4
深「じゃあな、死ね化け物」
―――――
目を閉じ死んだと確信した。でも――
「…あれ…生きて…る…？」
体も動くし喋れる…どういうこと？
深「おい…お前、何やってるんだ……」
「っ…！？ラウール！？」
俺の代わりに弾丸を受け止めてくれたのはラウールだった
ラ「はぁ、良かった間に合った」
壊れた建物の一部であろう鉄版を盾に玉を弾き返した
ラ「翔太さんお久しぶりです…ね」
「ラウール！？どうして…」
深「ラウ、一体何をやっているんだ！？離れなさい」
ラ「ふっかさんこの人はいい人なんだ、なんで殺そうとするの？？」
俺を庇い意地でも離れようとしない
深「ラウ、そいつは人間なんかじゃない。人を喰らうおぞましい化け物なんだ」
ラ「僕ね、夢を見ていたの。とても美しい夢。一面に花が咲き乱れるような、そこで青年に会ったんだ。"来た道を戻れ、早くしないと俺みたいにここを彷徨うことになるぞ"って」
深「さっきから何の話をしているんだ」
確かに俺もさっぱりわかんねぇ…
ラ「しかもふっかさんのことも知ってるようだった。いい子に育ててもらったんだねって言われたんだ」
深「はぁ？俺はそんなやつ知らない」
ラ「この人、翔太さんは優しい人だって。茶髪の小柄な青年が言ってたんだ」
深「それって……っ！？」
「間違いない」
おそらく佐久間だ。どういう仕組みか分からないがラウールの夢の中に佐久間がでてきたらしい
深「あぁ〜あの裏切り者かぁ笑」
「あいつは裏切ったんじゃない。お前が見捨てたんだ」
深「はーい、化け物は一旦シャラップね」
ラ「なんで裏切り者なんて…」
深「あいつはな、吸血鬼を庇ったんだよ。今のラウールみたいにな、それで死んだ。全く無様だったなぁ」
やめろ、あいつの事を悪く言うな
深「ちっ…ラウが退かないと話にならない」
岩「はぁ…はぁ…ふっか、先に行くなよ」
ちっ…また1人増えやがった
ラ「痛った…」
ラウールの手首には青紫色の痣があった、おそらくさっきの鉄版で弾き返してぶつけた時に出来たのだろう
「だっ…大丈夫か？」
ラ「僕は大丈夫ですけど翔太さんが…」
小声で言葉を交わす、奴らに気づかれないように
「なんとかこの場をやり過ごす方法は…」
注射のせいで魔力は不安定だけど一か八か―
「―幻影水流・サンクチュリア―」
すると地面から水が湧き出し、やつらとの間に防壁ができた
「良かった、まだ魔力残ってたみたい」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 303人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雨乃ふあ | 作成日時：2020年7月24日 21時
