Bloody・snowは闇夜に狂い咲く2 (ページ28)

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恨みページ28

「あ、舘様戻ってたんだ」

宮「阿部！？お前どこに行ってたんだよ」

少しご立腹な様子

「あ…ちょっと我慢で出来なくて先に頂いちゃったんです」

宮「"頂いちゃった"って…何を」

昔教会で同年代の子と読んでいた本にでてきた人間の生き血を吸う化け物。目は真っ赤で鋭い牙を持っている

舘様は物語に出てくる化け物に似ている

そしてさっきの俺の吸血衝動…あれも本の中で出てきた化け物とそっくり

「舘様…俺もう人間じゃないんだよ？」

宮「はぁ…？どういうこと…」

「もう貴方と同じ存在…なんです」

驚いた…きっと俺は化け物として生まれ変わってしまったのだろう

宮「そんな…馬鹿な！？いつから」

「助けてくれた時に違和感がしたんです。自分の体の中で何か起こっているって」

何か体がモヤモヤしてもの凄く気持ちが悪かった

「あの時はまだ人間を保っていました。でもだんだん苦しくなっていたんです」

宮「……っ！」

「そして唐突な吸血衝動に駆られ完全な吸血鬼になったんです」

それがきっとさっきのことだろう

「吸血鬼は伝承で聞いたことありました。でもまさか自分がなってしまうなんて…」

それから一呼吸置いて

「俺は吸血鬼になったことを後悔しません。むしろまた生きていける、純粋に思いました。だから舘様には感謝しかないんです」

と告げた

宮「……本当か…？心の底からそう思っているのか？」

「もちろんですよ。ただ―」

神父…やつのせいで俺は死んだのだ

「心残りがあるとしたらあいつらを滅ぼしたい。とは思いますね」

宮「あいつらって神父か？」

「当たり前じゃん、俺が死んだのは誰のせい？って話」

なんだか怒りを感じたら突然力が湧いてきた

そうだ奴らに俺と同じ絶望を味合わせてやるのだ

それから俺はすぐに屋敷を出た

―――――

「ハハハハ…どうした人間、これで終わりか？」

神父「くっ…こ…この…化け物」

「はぁ、こんなことになったのはお前のせいだよっ…」

神父「う"ぐ"っ"……」

神父は息絶えた

「あっははは…最っ高に気分がいい」

それから何百年と神父を殺し続けた。俺が作った独自の呪いで

そのうち神父は必ず吸血鬼に殺されるという噂が後を絶たなくなった

―――――

なるほど…こいつは深澤の家系…

「そうか…おいお前」

深「なんだ」

「現神父、つまりお前の父親はもうすぐ死ぬ。俺の呪いによってな」