Bloody・snowは闇夜に狂い咲く2 (ページ3)

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善と悪ページ3

渡辺side

？「よぉ、化け物。また会うなんて奇遇だな」

「お前は…」

俺をここに閉じ込めて暴力を与えた張本人

「この顔デカ悪魔付き神父め…」

？「………おいちょっと待て、顔デカってなんだよ！？」

「いや、見たまんまじゃん。俺事実しか言ってないよ？」

？「はぁ？…まぁいい、お前はもうすぐ死ぬだろうから、俺の手によってな」

「好き勝手言ってりゃ…天下の吸血鬼、渡辺翔太様をなめんじゃねえぞ！！」

？「天下の吸血鬼？アッハハ笑わせるね。この深澤辰哉を笑わせたの褒めてやるよ、吸血鬼君」

こいつは正気か…？俺が会った佐久間やラウールは優しい人間だった。でもこいつは…全てが狂気に満ちている

「お前…目的はなんだ？」

深「は？」

「俺の知る人間像とお前は掛け離れている。人間は優しさ溢れるやつだと思ってたからな」

深「目的？別に。人間は善、吸血鬼は悪。昔から決まってるだろ？悪は倒さないとな」

はぁ？

「……ふざけるな！！」

誰の権限で人間は善で吸血鬼は悪なんて誰が決めたんだ。人間か？

俺たち生き物は善とか悪とか無く共存していかなければならないんじゃないのか？

「そんなクソみてぇな習わしのために人間は罪のない俺たち吸血鬼を陥れるんだな」

深「黙れ、化け物の分際で俺たち人間に歯向かうな」

やつの握っていた拳銃が頬を掠めた

「くっ…てめぇ」

完全に何かに取りつかれている、話をしても通じないな

深「そんくらいのかすり傷じゃ死なないよな、ミスったミスった笑」

確かに小さなかすり傷だけど

「はぁ…はぁ…お前これ銀の玉だろ」

深「正解！さすが勘が鋭いね」

銀の玉で負傷した部分は治りが遅く少しの傷でも致命的になりやすい

深「ほう、まだ喋れるんだ…」

言葉を発するのも辛い

深「でもその態度…いつまで持つかなっ！」

「くっ…」

もう一発肩に食らいバランスを崩した

深「あらら狙い外したわぁ…なーんてね、遊んでやってんだ感謝しろよ」

「こんくらいどうってことねぇよ…」

深「でもあれあれ？とっても苦しそうだよ？アッハハハハハ…」

あぁぁ…だめだ全然回復しない、かなり奥まで抉られるほどの怪我をしている

深「ほらほら、早く回復しないとぉ！死んじゃうよ？」

こいつ…なんなんだよまじで

「…る…せぇ…」

深「さぁ、最終仕上げと行こうか」

無理だ動けない…

ハハッ…こりゃ流石に死ぬって

深「じゃあな、死ね化け物」