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深澤side
？「アグラデュース・ウォールド」
突然一面が濃い炎の霧に包まれた
渡「これは…」
？「…うちの翔太がお世話になったみたいだね」
炎を纏って男は近づいてくる
渡「…涼…太？」
「なんだ？なんの真似だ」
宮「愚かな人間のみなさんご機嫌よう。私は吸血鬼一族の第四当主、宮舘涼太と申します。以後お見知りおきを」
前に聞いたことがある
"東の彼方に強大な勢力が存在する"と
宮「ここの一番偉い人を呼んできて欲しい」
なんだ？何をする気だ？
「俺だけど？吸血鬼当主様がなんの用ですかね？」
宮「翔太を放してほしい」
「ふふ…それは出来ませんね、こいつは大罪を犯したので」
渡「俺はなんもしてない。濡れ衣だ」
宮「その犯した大罪というものを述べよ」
「教会の破壊と地震発生。その他たくさんのやつの血を盗んだ容疑だ」
宮「ははは…ちょっと冗談はやめてよ笑」
いきなり目の前の貴族は笑いだした
「こっちは本気なんだ。そんなことが出来るのは強大な魔力を持つ吸血鬼だけなんだよ」
宮「吸血鬼って俺たちしかいないって思ってるでしょ？…たっくさん居るからね？増やすことだってできるし」
「はぁ？」
初めて知った…別の奴がいる？
宮「そもそも翔太は地の魔法を使えない。こいつは水専門だから」
さらに近づいてくる
宮「君、なにか勘違いをしているんじゃない？」
燃えるような真っ赤な目
やめろ…そんな穢らわしいような目で俺を見るな…そんな…そんな
渡「俺犯人じゃねぇってわかったか？」
「うるせぇ！！俺は間違ってない。いつだって正しい判断をしてきた」
そう言って拳銃を構えた
吸血鬼だろうがなんだろうが知らない。俺に歯向かうやつは誰だろうと許さない
―――――
宮舘side
「おやおや、口交渉では聞かないようだ…そっちがその気なら」
俺は口笛を吹いた
佐「ほーい！お呼びですか、舘様？」
「佐久間、外で舘様呼びはやめよっか？」
佐「はいっ！」
返事はいいんだよなぁ笑
「いいか？佐久間、俺があいつを止める。その隙に翔太を助けてやってくれ」
佐「任せて！佐久間さん頑張ります」
「あと…名前は絶対に言わないこと。もしもあいつらに名前聞かれても無視するんだ」
憶測だが―
佐久間の心の中には人間だった頃の記憶がある
敵に身がバレたら何かの拍子で思い出してしまうかもしれない…
それはあってはいけないこと
「二手に別れるぞ！」
佐「あいあいさー！」
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作者名：雨乃ふあ | 作成日時：2020年7月24日 21時
