Bloody・snowは闇夜に狂い咲く

世界破滅兵器の誕生 ページ19

翔太side


と、とにかくここから逃げないと


「佐久間歩けるか？」

佐「うん…歩ける」


もう二度と佐久間はここに来れないだろう
立ち入れば吸血鬼狩りに遭うから


佐「翔太？さっきからぼーっとしてるよ、大丈夫？？」

「…えぇ、まじ？別にぼーっとしてねぇよ笑」

佐「あぁそうなのね」

「なんだその返事」


たわいもない会話。少し前まで普通にしてた会話、なのにどうしてこんなに悲しいんだろう


「俺のせい…だよな…」


思ってもいないのに涙が勝手にこぼれる。最近涙もろくなったのかな…


佐「ちょっ…ちょっと翔太どうしたんだよ！？」


あーあ泣いてるのバレた。恥ずかしいし、なんかもう色々嫌になる


佐「何かあるなら言って？力になれるかもしれないし」

「いや、大丈夫。心配させてごめんな」

佐「まぁそういうなら無理に聞かないけど…」


そう言って黙って抱きしめてくれた


―――――
深澤side


「アイツ本当に落ちやがった」

岩「お前…」


気づくと照に殴られていた


岩「馬鹿ふっか、なんで佐久間にそこまでさせたんだよ」

「あいつが規律を破ったから」

岩「佐久間は無闇矢鱈に殺すやつじゃねぇ。確かに向こうが襲ってきたら、その時は殺したかもしんないよ。だけど襲ってこなかった、だから助けたんじゃねぇのか？」

「吸血鬼が人間を襲わない…だと？」

岩「ふっかは先入観に囚われすぎてる」


先入観だと？俺の家系は代々化け物狩りをしていた。吸血鬼の話は親から聞いた、だから俺はずっと親の事を信じてきた


岩「佐久間に謝れ。今ここで土下座しろ」


土下座？この俺が？


「フフフ…ハハハ笑わせんな、んな事するかよ」


それから半回転して


「とりあえず罪人死亡でこの案件は片付ける。早急に帰るぞ」


後ろに構える兵士に告げた


岩「この善人被りめ」


―――――
？？？side


？「世界破滅兵器の誕生ですか…」

？「結構危ないな」

？「そう？大丈夫でしょ」


俺はとてもわくわくしていた


？「ふふっ、こりゃあ面白い展開になるぞ」


このままあいつに渡しておいて、いざとなった時に奪い取る…これ基本だよね？


？「悪いけどこの世の楽しい物は全部俺のものだから」


不敵な笑いが森に響く


？「___くんちょっと怖いなぁ」

？「んもぉ！ここで名前呼ぶのは禁句だよ。バレちゃうでしょ」

？「やね。ごめん〜」

？「とりあえずアイツをターゲットに狙いを定めておこう。行くぞ」

？「わ〜かったから焦らせんで」

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