雪解け最期の探し屋 [ 2 ]

[探し方] ページ37

「…でもどうしてもめめに会いたいっていう気持ちはあった」

渡「なるほどな…」

「死んだらすぐ天国行くんか思ったねん、だから今ここにいるのびっくりしてる」


身体はもちろんないが記憶は覚えている。本当に魂だけになったんだと改めて実感する


佐「康二さんがめめさんに会いたい気持ちが強かったんじゃない？」

「どゆこと？」

佐「んー…大好きな人にはずっといて欲しいってみんな思うじゃん？その気持ちが康二さんの魂をこの世に引き止めてるんだと思う！！」

渡「さすが分析の佐久間っ！！」

佐「やったぁ、翔太に褒められたぞ」

「は、はぁ…なるほどな」


ごめん全くわからへん…俺の理解不足なんか


渡「佐久間はさ、阿部に会いたい気持ちが増えて魂を引き止めたのか？」

佐「あーはは…俺は別にって感じだった」

渡「え？そうなの…」

佐「むしろ阿部ちゃんのほうが俺に"行かないで！！"って感じだったし笑」

渡「あの堅物メガネ君がね…珍しいこともあるもんだな」

佐「ちょっとちょっと、流石の翔太でも亮平の悪口は許さないよ？？」

渡「あーはいはい笑」

佐「もぉ〜流さないで！！」


御二人も色々あったんやなと


出会って間もないけどそんなことを感じた

―――――
Aside


「でもさ…そのラウールさんってどうやって探すの…？翔太くん」

渡「お、俺！？なんで話振ってくるんだよ」

「だってさっき"俺や佐久間がいるじゃん"って言ってくれたよね？」

渡「言ったけど…」

佐「ちょちょちょ…待って待って笑、どさくさに紛れて佐久間の名前も出てきたよ？？」

「それは…笑、翔太くんに聞いて」

佐「翔太ぁ〜」


はいはい、あっちの幽霊は放っておこう


目「あ、あの…」

「目黒さん、どうかしましたか？」

目「あの…ラウールは病院で亡くなったって聞いたんですけどなにか情報になりますかね…？」

「それっていつ頃の話？」

目「ほんとに今日です。さっき帰ろうとした時で」

「なるほど…」

渡「あ"っ！！！」


突然幼い彼が大声を出した


「何っ！？」

渡「今目黒の言ってたことが本当だとしたらラウールってやつはまだ病院にいるんじゃないのか？」

「び、病院に…？何故」

渡「気づいてないんだよ、自分が死んだことに」

「えぇ…？」

渡「…さっきここに来たストーカー幽霊とも話したんだよ」

向「ストーカー幽霊っていわんといてやぁ〜」


自分が死んだことに気付いてないって…どういうこと？

[探し方2]→←[探し屋です]

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す