雪解け最期の探し屋 [ 2 ]

[おかしな青年] ページ25

「はい！？あ…あぁお客様ですか？…いらっしゃいませ」


その青年はどこか変だった


？「あの…」

「…何か？」

？「ご無礼を承知でお聞きしますが…貴方まだ生きている方ですよね？」


…なんか聞き方…失礼すぎないか？


「ま、まぁ笑。うち幽霊の探し屋やってまして…」

佐「うわぁ！！お客さん！！イケメン〜」

渡「うわぁ…またライバル現れたんだけど」


またコラ！！二人とも失礼じゃないの！！


？「……ここって幽霊飼ってるんですか？」

「えっ！？」

？「いや、そこにいるじゃないですか…年端は俺と同じくらいの金髪少年と茶髪少年が…」

「あぁ…えっと…」

？「しかも声ダダ漏れでしたよ、…というか"またライバル現れたんだけど"ってどういう意味ですか？」

佐「あれっ笑…え？」

渡「こいつ生きてるんだよな…？」

「もしかして…あなたって」


なんで二人のこと見えてるの？？


？「あぁ…すみません、俺見える体質なので」

佐・渡・A「えぇぇぇ…！？」

―――――

初めての感覚だ…自分以外に霊が見える人に会うなんて


？「…あの」

「へぁっ…は、はい！」

？「依頼頼んでもいいですか？」

「そ、そうでしたね…では名前と歳を」

目「目黒蓮。高校二年生」

「目黒くんで、高校二年っと…それで…探して欲しいのは誰さん？」

目「俺の従兄弟なんですけど…向井康二ってやつです」

「向井…康二…あれ？どこかで聞いたことが…」

目「あいつは昨日死にました、火事で」

「火事！？もしかして…向井ってあの向井議員の息子さん？」

目「そうです」


朝ニュースでやってた火災事故。その犠牲者の息子さんが今回の依頼か…


「わかりま――」

テレビ「昨夜の火災事故の続報です。警視庁の捜査によりますと放火された可能性が高く、狙われた犯行だったとのことです―」


あ…またテレビつけっぱなしにしてた…


目「どうしてだよ…なんで…放火の犯人は誰だよ！！憎い…」


目黒さんはボロボロと涙をこぼす


「目黒さん…あの…」

目「……え？」

「携帯鳴ってますよ…」

目「あ、すみません…失礼します」


電話に出るため目黒さんが一旦外に出た


渡「……こぇぇ、俺気持ち読み取られたのかと思ったわ」

「いや…読み取られてたよ笑」

佐「凄いね、あの人…見えるんだ」

「人間側から幽霊を探す…難易度高めな依頼来たね…」


今まで幽霊側から人間探しを主としてきたから…ひょっとして初めてなのでは

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