[ご来店] ページ15
Aside
――次の日―
さっきから背後でカサカサ行ってるんだけど…
「佐久間くんそんなに慌てなくても…落ち着いて」
佐「だ、だ、だって…来るかどうかわかんないし…」
ぶっちゃけ私も手応えはない。真面目に来ない可能性も有りうる
「あぁ…佐久間くんがソワソワしてると私まで緊張して…」
阿「失礼します…」
「あ！阿部さん…わざわざ御足労いただきありがとうございます！」
良かった…ちゃんと来てくれて
阿「すごい難しい言葉使うね…」
「一応お客様なので」
阿「固くならないで、こっちも緊張するから…」
「まぁ、阿部さんが言うなら…とりあえずそこ座って」
阿部さんをソファまで案内する
「今飲み物持ってくるけど…何がいい？」
阿「…じゃあコーヒーで」
コーヒーなんて大人な高校生だなぁ…と少し驚き
――――
「はい。まぁゆっくり話そう…って、もしかして忙しかったりする？」
阿「いえ別に構いませんが」
そう言ってコーヒーをひと口啜る。渋い表情を見せるあたり苦かったのだろう…
「そう言えば…阿部さんって一人暮らしなんですよね…ご両親は？」
阿「あぁ…佐久間が死んでからまた離婚しました。最も俺の母親は子供への暴行罪で逮捕されましたけどね…」
あ…もしかして聞いちゃいけない系聞いちゃったか
「す、すみません…」
阿「いえ、いいんです。変わり者なんで…というかあんなの母親とも思いたくないですけどね」
「そ、そうなんですね…じゃあ親はいないってことですか？」
阿「いえ、佐久間のお父さんが面倒見てくれてます。一度は籍を入れたし他人じゃないしなって言ってくれますよ」
「いい人…なんですね」
阿部「本当です。どこかの犯罪者とは大違いですよ」
やっぱり淡々と話す。でもどこか切なそうに見える
阿「…俺がもっと強く母に言い返せる人間だったら…そしたら大介を守れたかもしれなかったのに…俺のせいで…俺のせいだ…」
「お…落ち着いてください」
今まで冷静を保ってた彼の精神が壊れた
阿「…あの日の朝早く出る大介の異変に気づくべきだった…なんであのまま放っておいたんだろう…」
人間悲観的になると抜け出すことはなかなか難しい
阿「俺が…俺が死ねばよかったんだ…そしたら母さんも俺と大介を比べなくて済んだし…」
「それは違……」
突然阿部さんに覆い被さる薄い影が現れる
佐「…俺が死ねばいいとか言うな、お前のせいじゃないんだから」
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雨乃ふあ(プロフ) - まいさん» 温かいコメントありがとうございます。作品作りの原動力になっております！！続きを投稿できますよう尽力致しますので何卒これからも楽しんで頂けたら幸いです (2021年11月13日 1時) (
レス) id: 37c44dd81e (このIDを非表示/違反報告)
まい - とても素敵な作品です！大好きです(T . T)更新頑張ってください！！続き待っています^ ^ (2021年11月12日 18時) (レス) id: 2b2b414968 (このIDを非表示/違反報告)
雨乃ふあ(プロフ) - さやさん» コメントありがとうございます。読んでくださってとても感謝します。これからも楽しんで頂けるように投稿致しますので、この作品をよろしくお願いします。 (2020年9月23日 21時) (レス) id: bc9832efa4 (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - 素敵です。読んでいて泣いてしまいました。無理せずに更新がありましたら楽しみにしております (2020年9月23日 12時) (レス) id: baa2527675 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨乃ふあ | 作成日時：2020年6月10日 2時
