〈※〉黄story 2 ページ45
「暇つぶしって…嫌、離して」
男「あれ〜？またまた怪我させる気？」
「あなた方も同じでしょ、早く離して！！」
男2「うるせぇ女だな…」
強引に引っ張られ路地裏の奥に
人影はおろか街灯の灯りすら消えかかっている
「っ、……」
このままだといつ何されてもおかしくない
隙をついて逃げたいが両腕はガッチリガードされている
男「だいぶ奥まで行ったなぁ」
男2「もうよくね？こんだけ暗けりゃ誰も来ないっしょ」
男「だな。おい女…さっさと脱げよ」
やっぱり。やっぱりそうですよねこの状況！！どうしたらいいの…誰か……っ、
「……誰……か…」
？「何してんの」
「え、」
何してんの…ってこっちのセリフだよ
「…岩本さーー」
岩「俺の彼女に何の用？」
背後から来た彼は優しく私を抱きしめた
男「は？いや、邪魔すんなよ」
男2「引っ込んでな」
「あっ…！！！」
男二人組は岩本さんに向かって拳を振り上げる
怖くて怖くて…思わず目を瞑った
岩「っと、…」
「あ…あぁ……」
岩「大丈夫か？」
振り上げられた拳を彼は片手で防いでいた
岩「こいつに何かあったら…タダじゃおかねぇぞ！！！」
男1「…うるせぇ」
男2「怖〜、必死すぎじゃん笑」
ーーーーー
どうしよう…あれからずっと男二人組に捕まって、
男2「兄ちゃんそろそろその女置いていきな」
男1「本気でボコすぞゴラァ」
岩「そう…殺す気でかかって来いよ」
そ、そんなこと言ったら…本当に殺されちゃうって
男1「舐めやがってぇぇぇ！！！」
男2「おい、負けんなよ？絶対アイツに一発くらわせて」
相手かなり殺気立ってるけど、どうやってこの場を切り抜けるつもりなんだろう
岩「だけど残念。お前らの負けみてぇだわ」
男1・2「…はぁ！？」
何を根拠に！？って思ったけどそういえば彼…
岩「これ以上俺らに構わず、すぐに立ち去ってくれたら許してやる」
空にかかっていた雲が晴れ満月が顔を覗かせた時だった
「…岩本……さん…？」
男2「うわ…」
男1「…こいつ何者」
彼の瞳は美しい月明かりのような
岩「恐れるか？逃げたいなら逃げればいい」
口角が上がった時、少しだけ牙が見えた。…そういうこと
男2「やべ…行こうぜ」
男1「待てよ、アイツ一発殴らせろ」
男2「あんな化け物何されるかわかんねぇだろ！！」
意外と弱かった。男らは逃げるように走っていった
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作者名：雨乃ふあ | 作成日時：2021年11月13日 17時
