無理は禁物 ページ39
「大袈裟です…笑」
佐「なっ！？」
私は何もしてない。ちょっと手当てをしてあげたにしか過ぎないよ
「…そういえば深澤さん大丈夫でしょうか」
佐「アイツなら！！多分大丈夫だから心配しなくていいよっ」
「えぇっ、でも…」
佐「ダメだって、また襲われちゃう」
「大丈夫です。何かあったら大声出しますので」
これ以上口論を続けても佐久間さんは私を引き止めるであろう
…せめて様子を見に行くだけでも
佐「なんでよーー！！」
阿「佐久間…」
ーーーーー
「…入りますよ？」
中を覗くとベットに横になる深澤さんと寄り添うもう一人の男の人がいた
岩「ふっか、これからどうする？」
慌てて部屋を出て廊下の壁に背を向けた後、こっそり聞き耳を立てた
深「どうする…か、わっかんない」
岩「佐久間にも怒られちゃったし」
深「出ていくしかないだろ」
岩「行く宛てあるの？」
あぁ、やっぱり佐久間さんに言われたのが効いちゃったのだろうか
もうちょっと強く言えばよかった、この家で安静にしてくださいって
体調が良くないのにまた無理しちゃったら…
深「さっきから外で何やってるの」
「へっ、あ、…っ、…」
急にドアを開けられ廊下にいたことがバレた
岩「盗み聞きか、…人間らしい」
「違っ、そんなつもりは」
岩「言い訳は聞かねぇから」
深「あんまりいい話じゃないから聞かなかったことにしてもらえる？笑」
引き立った表情、耐えられない
「ダメです！！出ていくなんて言わないでください」
ーーーーー
深澤side
こっそり少女に話を聞かれていたみたいで。
岩「はぁ？」
「えっ、」
びっくりして顔を見合わせる
「Aさん…？」
岩「いや、お前には関係ないだろ」
A「関係ない、…かもしれないですけど」
どうして？平気だって言ってんのにさ
この子の心情、俺さっぱりわかんねぇわ
「俺らのこと気にかけてくれてるの？」
A「えっ、あ、だっ、だって…寂しいじゃないですか！！」
岩「…なんて？」
A「だってだって、仲良いんでしょ？佐久間さん達と」
「仲良いっつーか…んー、まぁ一緒にいたからね」
A「じゃあ尚更ですよ、ほら！！」
彼女は片方俺の手、もう片方は照の手を握り部屋を飛び出した
「えっえっ、どこに！？」
岩「ちょ、おい止まれって！！」
「ちょっと来てください。大事な話があります」
彼女が向かった場所は佐久間達のいるリビング
まさか…ね、
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作者名：雨乃ふあ | 作成日時：2021年11月13日 17時
