大丈夫じゃない ページ35
「……そっか」
まぁ、そうだよね。それで出て行けって言うのもそれはそれで問題なんだろうけど
「でも俺さ、吸血鬼なんだよ？」
A「…ええ、知ってます」
「もしかしたら不意に襲われちゃうかもしれないんだよ？」
A「はい、経験済みです」
肝が据わっているとしか言いようがない
一歩間違えれば変わり者だって言われそうな子だ
「怖くないの…？」
A「怖いですよ、もちろん」
怖いのにそれでも助けてくれるって
「すごいね」
A「別に褒められることじゃないです」
「大丈夫。すぐ治してすぐ出ていく…だから安心して」
危害を加えたら可哀想だ
「熱も下がったみたいだし出ていくわ。迷惑かけて悪いな」
A「え、あ、迷惑とは思ってないですけど…」
ちょっと足に違和感あるけどこれくらい
「あっ…、」
ベットから立ち上がった途端バランスを崩しその場に倒れる
A「深澤さんっ」
「えっ…」
なんで…なんで力が入んないの？フラついちゃうし気分悪いじゃん
A「まだ治ってないんですよ」
「えぇ…」
もう元気のはず
ちゃんと身体は動くし頭も機能してる。動かないのは足だけ
「あぁ、……そういうことか」
やっぱり運命からは逃れられないってことなんだろう
ーーーーー
岩本side
佐「はぁ、」
消えた佐久間と阿部が戻ってきた
佐「照、早くふっかを説得させて」
「あぁ、そうするよ。言われなくてもな」
阿「ちょっと喧嘩やめなって」
二人して阿部に怒られた。ほんと俺のせいじゃないのに
渡「行く宛てあるの？」
「あるわけないじゃん」
渡「なら尚更ここにいた方が」
佐「Aのこと悪く言う人はこの家に要りません」
渡「佐久間、」
佐久間安心して、誰に何と言われようと俺は出ていくから
宮「大丈夫なの…？」
「多分な。知らねぇや」
死ぬ時は死ぬ時だ。まぁ、死ぬことなんてないんだろうけど
「俺、ふっかの部屋覗いてくる」
今すぐにでもここから出ていきたい。多少辛そうでも連れ出すか
佐「ふっか平気そうな顔してたよ」
「…そう、ならよかった」
なんだ佐久間ふっかの様子知ってたんだ
「ふっか、良くなったか？」
外から声をかけるが全然返事が返ってこない
ったく、まだ具合悪いのか…？
「さっさと出るぞこんなところ……って、ふっか！！」
深「……照、タイミング悪いよ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 337人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雨乃ふあ | 作成日時：2021年11月13日 17時
