それぞれの意見 ページ32
部屋から出ると騒ぎを聞きつけていたのか阿部ちゃん達もやってきて
阿「何々、なにがあった？」
「んん…、まぁ見ての通りです」
渡「お、照じゃん！！……え、なんで？」
A「お仲間が風邪ひかれちゃったみたいで…」
みんな交互に顔を見合わせる
岩「………別に」
渡「別に…って言い方さ」
A「……私一旦失礼しますので」
宮「あ、Aさん」
気を利かせて…なのかAちゃんは部屋を出て行ってしまった
「ん…で、何から話す？」
Aを警戒してること？ふっかに何があったのか？なぜこの家に来たのか？
全部説明してもらおうか
岩「ここにいるのは何人」
「ん？」
それ今必要？
阿「4人だね」
渡「5人じゃない？A入れて」
阿「あ、そっかそっか…ごめん」
岩「違う、あいつ人間だろ？俺らの仲間は…って聞いてんの」
宮「なら4人。俺と翔太と佐久間と阿部」
涼太の言葉を聞いて照はまた黙ってしまった
「ねぇそれ聞いて何の意味があるの？」
今みんなが聞きたいのは照達がなんでここに来たのか、だと思うけど
岩「いきなりだけどお前らこの家から出るぞ」
渡・宮・阿「えっ！？」
ーーーーー
阿「いやいやいや…笑、急すぎじゃない？」
渡「話が読めない。どういうこと？」
宮「照…なんかあったのか？」
岩「…………」
そりゃ質問攻めになるよな
「照、ちゃんと説明しないとみんな納得しないよ？」
岩「………、」
いくつだよ…
もう大人なんだからさ、黙ったままなのはどうかと
岩「ここにいたらまた人間に捕まる。だから逃げようって」
阿「人間って…Aちゃんのこと？」
岩「さっき部屋から出て行ったやつ」
ようやく3人は納得するような仕草を見せた
宮「照、Aさんならそんなことしないから大丈夫だよ」
渡「そうそう。他の奴らとは違うんだよなぁ、これが」
阿「命の恩人だからね…」
「…照、わかった？みんなこう言ってるよ」
岩「なんで…」
確かに前はひどい目にあった。狩りとかゲームとか言われてたっけ？覚えてないけど
前の俺らとは違う
「俺たちは自分の意志でAと一緒にいるんだ。強要しないで」
岩「…佐久間、」
「その代わり俺たちと一緒にいてとも言わない」
一緒にいてもいなくてもいい。照は照達で生きていけばいいんだって
阿「佐久間、流石に言い過ぎじゃ…」
岩「わかった…本当はお前らを探してたんだけど」
ってことは別々の道を歩むんだ
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作者名：雨乃ふあ | 作成日時：2021年11月13日 17時
