不幸少女は雨模様に躍る (ページ2)

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二匹と二人ページ2

？「……ち……、め…ち……痛…」

？「………間……す……いや…てた………ね……大丈……」

？「…今……、……あり……い…とに……拾……」

二階から降りてくる最中、微かだが話し声が聞こえた

「え…嘘、なんで話し声なんか」

そりゃあそうだ。この家には私しか住んでいない

分からないことが起こりその場に立ち尽くしていた

？「な………た、ここ……しまれ……そう……け……ふ……達…は大……夫………」

？「アイ………こと……大……信じ………それ……早………戻ら………いと……バレ」

ーーーーｶﾗﾝーッーー

思わず持っていた消毒液を落とし、乾いた音が響いた

「っ…、！？」

その瞬間彼らと目があった

「どっ、どちら様ですか！！」

先手を打つ。同様に向こうも何かを発そうとしていた

？「あっ……えっ、…と、そ、その……あの……」

片方は調子を狂わせ片方は黙ったままだった

「誰なんですか…何故私の家に」

？「あのね…えぇっと…なんて言えば…」

それから一階に下り彼らの前に立つ

「あれ……さっきの二匹は…」

さっきまでいたはず、なのに…

顔を上げ二人の男性を見上げる。彼らは目線を逸らしたまま

「………あぁ、わかった。そういうこと」

？「すみません…その…」

「喋らないで…今治療しますから」

？「えぇっ、あ。はい」

完璧に。とは言えないが怪我した部分を治療

ーーーーー

「はい、終わりです」

？「あ！ありがとうございます…」

？「うわぁ！！すごーい、人間ってここまでできるんだぁっ！！」

そう言って抱きついてきたフワフワなピンク髪の男性

「うわっ、ちょっと待ってっ」

？「あ、こらっ…すみませんこいつが」

と整えられた茶髪の爽やかな男性が私と彼を引き離す

？「およよよよ、阿部ちゃん強引すぎない？？」

？「急に抱きつかれたらこの子も困るでしょ」

そのうち二人でおふざけな口論が始まりだす

？「あ、もしかして俺が抱きついて嫉妬した？」

？「んなわけあるかっ！！」

？「んもぉ、素直じゃないなぁ」

？「佐久間ぁ！！やめろって！！」

えぇーっと…

何がどうなっているのやら分からない。でも

「ん、っふふふ笑」

？「！？どしたの！！」

「あぁ、いえいえ…そのお二人とも仲良しなんだなぁって」

二人は顔を見合わせてポカン

だけど私から見たら

"微笑ましい"

その一言に尽きた