美しい世界に貴方は1人

seven ページ9

you side









そんな私達の学校では後数週間後に体育祭がある。

目が見えない私はもちろん全て参加しないので担任には休んでもいいと言われたが
体育祭のあの楽しそうな雰囲気が大好きなので見学することにした。









練習のときからきゃーきゃーみんなが騒いでるのを聞いて
楽しいことがわかる









『いいなぁ…私も走りたいな』









走ることができないわけではないが、目が見えないから危ない。

羨ましさが全身から湧き上がってくる









・









ヒヤッ






『ひぃやっ！！！！』






頰にピタッと冷たい物体が触れ顔が一気に冷やされた気がする

久々に大きい声出したよ…









廉「どんな声出してんの、笑」









後ろから声をかけられた。
顔は見えないけど絶対廉だ









『ちょっと廉？やめてよー』



廉「まぁまぁ、ここで座ってるのもつまんないだろ？」



『ま、まぁつまらないけど…」



廉「俺しばらく暇だからかまってやるよ！」









多少俺様気分の廉にツッコミを入れて
飲み物を開けてもらい口に含む。









『この高校って変な時期に体育祭やるのね』



廉「あー校長が夏は暑いからやだんだって」



『なにその理由、笑』









まぁそのおかげで転入生の私も体育祭に参加できたから良しとしよう。

きっと目の前の廉も笑ってるだろう、
どこか雰囲気が良い気がする









『廉は何に出るの？』



廉「リレーとマラソンだよ」



『わぁ、元気だねぇ』



廉「俺運動神経良いんだからな！見とけよ！」









いや、見とけよって言われても見れないし笑

きっと廉はいまドヤ顔なんだなーと考える









廉がどんな表情をしてるのか
廉がどんな気持ちなのか

顔から読み取れないけどなぜかそれが楽しくて


『好き』って実感する

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