美しい世界に貴方は1人 (ページ16)

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you side

今日はいつもより早くに帰った
教室にいる気なんてさらさらなくて
廉は部活があるから紫耀に送ってもらう

紫耀ってのは前にも話したけど私を拾ってくれた人
私と一緒に暮らしてもらってる。

紫耀は私の年齢と名前を私に教えてくれた
どうやって知ったの？って聞くと
カバンに入ってた教科書に書いてあったと言う

前通ってた高校は？親は？って聞くと
俺は何も知らないって言う

『迎えきてくれてありがとう。』

「大したことないよ。Aのためなら」

頭に温かい感覚
ちょっとゴツゴツしてる…紫耀の手だ

「今日目ぽんぽんだね」

『目がぽんぽん？』

「ふはっ」

紫耀が機嫌いい。
なんか楽しそうだな

そういえば紫耀はいつも呼び出したら来てくれるけど
一体どんな仕事をしてるんだろう。

暮らしててお金に不自由は感じたことないし

『てか紫耀ってなんの仕事してるの？』

「え？俺仕事してないけど」

『え？あれ紫耀って大学生？』

決して紫耀は年取ってないから
ニートでは無いはずだし

でも仕事してないのに結構裕福な仕事してるし(?)

「俺、高3やで。」

今日一番の衝撃

『えっ！？若いとは思ってたけど…高3なの？』

「そうだよー」

『それで一人暮らししてたの？」

「うん。」

『わ、わぁお』

高3か…
確かに若そうな声だなとは思ってたけど
まさか高3とは…。

大人だとばかり思ってたからさ
あれ、でも高3は大人なのか？

まぁいいや

「あ、」

『ん？』

突然止まった紫耀。
五秒ほど私は固まったもののすぐに歩き出した

「今日のご飯はハンバーグだよー」

『え！やったぁ！』