オーラス、その後（ジュノ） ページ5
ソロツアーのオーラスにやってきたAは、ジニョンヒョンに捕まり
ずっと喋っていた。
「AはどうしてソウルのＪＹＰnationには来なかったの？」
「飛行機代が高い時期だったんです」
「そんなのジュノに買ってもらえばいいじゃないか！
ジュノ、なんでプレゼントしなかったんだ！！」
いやいや、お金出すからおいで、なんて言って来るような女だったら
とっくに言ってますから。
ただ見たくなかっただけだろ、日本でも見ることできるし。
ジニョンヒョンは自分の歌を聴いてほしかったらしく、
それだけのために
「日本のは、来るよね？絶対おいで、ね？わかった？」
とAが引くくらいしつこく誘っていた。
そして、帰国。
映画の撮影も始まるし、ホント、冗談じゃないくらい
忙しくなる。
帰国後、初めて事務所へ行った。
Aから預かっていたユリへのお土産を持ち、
スタッフルームのドアを開けた。
「ユリー」
「オッパ！お疲れ様でした。日本でも公演、好評だったみたいですね。
見たかったー、ねぇ、オンニ」
「あ、うん。お疲れ様でした」
隣に座ったヌナが、そう言った。
・・・嫌な顔されなくて、良かった。
「見に来ればよかったのに」
「私たちはソウルで仕事だったんです！！」
「ああ、そっか。ユリ、これ、お土産。Aから」
「あ！これ、テギョンオッパが持ってた扇子！
買ってきてくれたんだー、Aオンニ。
あとで私、直接連絡しますけど、オッパからもお礼を伝えてください」
「うん、言っとく。
あ、ヌナにはごめん、ないんだけど・・・」
ユリだけに、って。
カンジ悪いな。
何か、他に持ってたっけ？
お菓子しか、ないよな・・・
ポケットにも。お菓子だ。
「いえ、私は別に・・」
「あ、これ。日本のお菓子」
「こんなものでごめん。ハイチュウっていう
こっちのマイチュウみたいなやつ」
「ありがとう・・・ございます」
「あっちのミーティングルームにもっといっぱい買ってきたお菓子があるから。
みんなで食べて」
「オッパ、ありがとー」
ユリ、ひとりの時に渡せばよかった。
ヌナに、悪かったな。
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作者名：ミイ
| 作成日時：2015年4月24日 11時
