世界が終わるまで（ジュノ） ページ26
「うううううう」
「泣くなよー、よかっただろ」
「ひどいー、あんなの・・・」
「即、イッたくせに」
「優しくシテほしかったのに」
「どんなふうに？言えよ。シテほしいこと」
「もう、しない！」
なんかちょっとふてくされてるA。
背中にくちびるを這わすと、身体をくねらせる。
髪を撫で、耳にかけ、耳元でささやいた。
「気持ちよくなかった？」
「怒ってるんだからね！」
「こっちむけよ」
「・・・・・」
「なんでもう１泊することにしたの？」
「・・・・・」
無視か。
「ま、なんでもいいけどさ。
オレは一緒に居られて嬉しいし」
「・・・嬉しい？」
「うん、嬉しい」
肩にくちびるを押し付けると、
ようやく振り向き、オレの胸に顔を埋めてつぶやいた。
「私のこと、好き？」
「好きだよ」
「どこが好き？」
「・・・さあ？」
「言ってよーー！！」
「全部好きだけど、どこって言われたら、わからない。
何かしてくれるから好きなわけじゃないし、
オレ、AがAだから好きなんだよ。
本当にAを小さくしてポケットに入れて持ち歩きたい。
ずーーっと一緒にいたい」
手を握って、左手の指輪にくちびるを押し付ける。
「私が小さくなったら、世話してくれる？」
「うん、洋服着替えさせてー、お風呂も入れてー
あ、ご飯もあーんって食べさせる。ってか今と変わらないな」
「ご飯食べさせてもらったことないもん！
洋服だって！！」
「いつも脱がせてるじゃん」
「あ、そっか」
笑って顔を上げた。
涙でぬれた目尻にくちびるを押し付けた。
そして引き寄せられるように、どちらからともなく
くちびるを重ねる。
オレに抱きつくAをぎゅうっと抱き締めた。
「もっと・・・」
「え？もう一回？」
「違う！・・・好きって言って」
そんなこと。
世界が終わるまで言い続けてやるのに。
・
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作者名：ミイ
| 作成日時：2015年4月24日 11時
