４人での食事（ジュノ） ページ17
撮影のための小物を運ぶ予定が狂い、オレとチャンソンを
送っていくことになったヌナを、Aが無邪気に食事へ誘う。
あまり、オレ、好かれてないような気がするんだけど、
このヌナに。
ま、距離を縮める良い機会かな、と思った。
大勢でしか食事をする機会なんてなかったし、
少しでも打ち解けるこができれば。
ヌナとチャンソンが話す姿を見ていると普通なんだけどな。
オレ、なんでそんなに避けられてるんだ？
４人でAが作った料理を食べた。
朝食とは思えない量。
あまり食べていないヌナが気になったけど、
誘ったのが急だったし。
お腹が空いていないんだな、と思い深くは考えなかった。
韓国語を話すAを久しぶりに見て、チャンソンは笑っていたけど
オレは上達してるなーと嬉しく思った。
オレのために勉強してるんだもんな。
オレのために。
それだけで嬉しくて、食器を洗おうとするAを手伝いたくて
からかいながら、そばへ行く。
「座ってなよ」
「なんで？」
「・・・スタッフさん、来てるんだし」
「スタッフだもん、別にいいじゃん」
「あ、ジュノ」
「ん？」
「顔に何かついてる」
オレの顔を触るA。
「ぷっ」
「・・・お前が洗剤つけたんだろー」
「ぎゃー！やめて近寄らないで！！」
「・・・また洗剤ついた手で、オレの顔を」
「洗ったら？」
「ん。うわぁっ！」
「あははははは！髪濡れてるー！！めっちゃ濡れてる！！薄っ」
「薄いとか言うな！！」
少しムカついたけど、大笑いしてるAを見てどうでもよくなった。
髪を拭き、リビングへ戻ると、ひたすらバナナを頬張るチャンソンと
フルーツにも手をつけないヌナが目に入った。
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作者名：ミイ
| 作成日時：2015年4月24日 11時
