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「はぁ…これで理解していただけましたか?腕や足とかなら、まだしや頭となると危険を伴うんです」
『……はい』
「入家さんに診て貰うのが一番」
『……』
「ですが、ただでさえ人手不足なんです。帰れとは言いませんが京都校の方の医師には診ていただいた方がいいでしょ」
『え、それって…』
「異常がないのであれば、途中で合流という事です」
七海さんはドレッサーに持っていた本を置くと立ち上がると歩き始める。
『え、どこ行くんですか?』
「どこって……シャワーぐらい浴びさせて貰えませんか」
そう言えば、七海さんを見るとまだ、スーツを着たままだった事に気づく。
それは私が意識を戻すまで待っていてくれた事になる。
正直、驚いた。
それが顔にも出ていたのか、七海さんは溜息をつく。
「あなたは私の事を血も涙もない冷血な人間だと思ってるのですか?」
『あ、いや…そういう訳では』
「隠せてませんよ?」
あははと苦笑いをするとまた、溜息をつき、自分のバックから着替えを取り出し始める。
正直、七海さんにも優しい所があったんだと思ってしまった。
けど、それを口にしたらまた、説教じみた事を言われると思って、心に留めたけど。
そうだよね、人が倒れてるのに助けない訳ない……。
あれ?
冷静に考えてみると私の頭に一つ疑問が生まれた。
倒れたのって確か、ドレッシングルームで………
私はタオルを巻いて倒れたはず………
なのに今はちゃんとルームウェアを着てる………
え……?
私は色々な点を繋ぎ合わせ、その違和感に気づいてしまった。
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森 - 面白かったです‼続きならいくらでも待ちます‼ (2022年2月19日 5時) (レス) @page18 id: d826e852a9 (このIDを非表示/違反報告)
はるか - もったいないです!面白いんで続きお願いしたいです!! (2021年3月20日 22時) (レス) id: 582368be36 (このIDを非表示/違反報告)
MARU(プロフ) - きゅん (2021年2月21日 14時) (レス) id: bd5ad6c911 (このIDを非表示/違反報告)
rinka(プロフ) - 少し思ったんですが…七海建人の建が健になってると思うんです。だから検索しても出てこなくて…訂正してはどうでしょうか? (2021年2月1日 21時) (レス) id: 6b7fb8da4b (このIDを非表示/違反報告)
rinka(プロフ) - めちゃくちゃいい!!大好きです!!更新頑張って下さい!! (2021年1月28日 16時) (レス) id: 6b7fb8da4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆか | 作成日時:2021年1月17日 0時