僕は君のPeterPan3

兄弟 ページ34

ホンビン視点

目を開けると自分と同じ顔が覗き込んでいてびっくりした
「……わ」
KN「お、起きた！」
ギウォン兄が満足そうに椅子に座る。その隣でサンヒョクがシャリシャリと林檎を剥いていた
HK「ギウン兄が用事あって後から来るって言うから、先に僕達だけで来たの」
「………皆、は」
HK「輸血祭りだったんだよ。最初にヒョンが運び込まれて」
KN「豪華な輸血だぞ〜アンバーって子と、B1A4のバロの血がお前に流れてる」
HK「ていうか救出作戦にもビッポ参加してたしね」
何という事だ。国民的アイドルに命を救われるとは
HK「で、その時犯人と相討ちに持ち込んだせいでスタンガン食らったドンさんが運び込まれて、テグンさんは母親に刺されて瀕死。ウォンシクさんと僕が輸血。んで、助けに行ったハギョンさんが何故かお腹切りつけて帰還、犯人の女性は足ザックザクの状態で拘束」
KN「何かあちこちでスタンガン大活躍したらしいな」
「え、待って。テグンさんは無事なの？Aは？」
KN「皆無事だよ。テグンもさっき意識を取り戻した」
今回の誘拐事件で病院は大忙しだった様だ。だが皆が無事と聞いてほっと溜息を吐くと、ギウォン兄に頭を撫でられた。彼は泣きそうな顔になった後俯く
KN「………助けに行けなくて、ごめん」
「大丈夫だよ」
KN「お前が無事でよかった。いっそ全部投げ出してでもお前を助けに行きたかった……でもギウンに止められたんだ」

『今行っても役には立たない。俺達に出来る事は、あいつの未来を守る事だ』

KN「サンヒョクにはもう話した。俺達は親父を会長の座から引き摺り下ろす。でもお前達はちゃんと守るし、困らせる事はしない。将来も会社を継ぎたきゃそうすればいいし、嫌なら好きな道に進めばいい。俺達はそれを全面的にサポートする」
「あ、そう頑張ってね。会社はいらないから」
僕があっさり即答したのでギウォン兄は眼が点になっている
KN「お前……いいのか？」
「だって学校は行かせてもらえるんでしょ？じゃあ大して変わらないよ。そもそも今回の誘拐騒動の原因の半分は親父だからね。ま、頑張って。僕会社の事よくわかんないし」
HK「さすが、あっさり父親見捨てるね。まあ僕達もだけど」
「そのうち逮捕されるでしょ」
KN「まあな。出来れば自首させたいところだけどな………息子としての情ってもんだ」
「そう言えばギウン兄はいつ来るの？」
僕が聞くとギウォン兄は悲しそうに言った
KN「今親父と会ってるんだよ………一人でさ」

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