sweets box (ページ6)

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「なるんじゃね？まぁちなみにもう檜山にもバレてるけどな」

は？何言ってんの？

「これ撮ったの檜山だから。お前ら遅すぎんだよ」

バレるかバレないかのスリルを楽しんで、きっとそれは最後は地獄行きだって薄々気づいていた。

でも早すぎただろ。

ピコンっと鳴った携帯。

『光輝にはもう会えない、ごめんね』

俺のうさぎだったのに。君はうさぎで俺は狼。

じゃあ惚れたのは？

それはきっと狼だ。

うさぎからすると狼はただの足りない何かを埋めるだけの存在。

「湧、俺なんで光成になれなかったんだろ」

「お前が狼だからだろ」

湧にはお見通しだったんだ。

お互いバレないようにお互いのLINEの名前を変更して。

うさぎと狼にした。

あれ？でも何かがおかしい。

うさぎの存在がバレても、狼の存在がバレることは無いはずなのに。

だって湧はうさぎが俺を狼にしてることなんて知ってるはずないのに。

「じゃあそれだけだから」

そう言って後ろを向いて先に歩いていった湧からは

先程俺が抱きしめたうさぎの匂いがした。

あー、俺も光成と同じで騙されてたんだ。

本当の狼は俺じゃなかったんだ。

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