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｢光輝、私はね、光輝が思うほど綺麗じゃないの。｣
｢それでいいよ。AはAだからどんなAも俺はずっと好きでいるよ。｣
少し悲しそうに笑ったAは、
俺の頬に知らぬ間に伝っていた涙を拭ってくれた。
｢でもね私は私を大切にしてくれる人を大切にしたい｣
｢おはようございまーす｣｢おはよー！｣
Aの手を握って開いたとびら。
｢え！！！Aどしたの！！イメチェン？？｣
ってでっかい声のうちむが叫ぶ。
俺の手を握る彼女の髪は
黒からピンクグレージュに、無かった前髪を作って、
大人な綺麗めの感じの服から可愛らしいガーリーな服装に。
いつも綺麗に磨かれていた爪には白で統一されたネイルが施されている。
｢イメチェンしてみた！どう！かわい？｣
｢え！かわいいが増した！好き！｣
なんてド直球に伝えるうちむの頭にデコピンを1発かました。
｢はい、近い！！だめ！！俺のだから！！｣
｢え！付き合ったん、？｣
なんてそわそわしながら聞いてくる深田にAと繋いだ手を見せれば部屋の何人かが落胆した。
｢はぁ！！無理！俺のでしょ！｣
｢やーめろ！！俺の！！｣
それでも抱きつこうとするうちむを全力で止めれば、
｢正真正銘光輝の彼女です！！｣
なんて髪をかけてお揃いのピアスを見せつけてる。
あー、俺の彼女最高にかわいい。幸せ。
｢わく、｣
｢なに？｣
｢嫉妬した？｣
｢なんで俺がすんだよ、｣
｢湧、Aのこと好きでしょ？｣
｢は？｣
｢Aを好きで好きでたまんないくせに関係崩れるのに怖がって違う女と自分の欲を満たしてたんだろ｣
｢気づいてたのかよ、じゃあ、｣
｢そんな汚ねえことするやつにAを守る資格なんてないんだよ、
どんなにAが湧のこと好きで、湧に好きになって欲しいから
自分を押し殺してまで湧の理想になってたか湧にはわかんないんだろうな。
最後に崩したのは湧だろ？｣
気づいていた、湧がちゃんとAに恋してること。
Aは一生知らなくていい俺と湧だけの秘密ごと。
知らなくていい情報がまみれたこの世界にまた嘘を重ねた。
Aごめんな、俺が1番の最低人間なのかも。
どうしてもAが欲しかったんだ。
拝啓、最低な過去の僕へ
正直になったものが先に勝つんだよ。
ただ幸せを先に掴むのは自分次第なんだ。
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作者名：にゃん | 作成日時：2023年4月5日 22時
