二十五 ページ25
コンコンと扉が叩かれる
時計を見ると11時45分。少し早いがきっとショッピだろうとAは扉を開く
だが、予想の相手とは違う人が扉の前に立っている。
「…だれですか」
「おいお前ら！居たぞ！」
誰かも分からない男たち3人がAを取り押さえる
「ｯやめ」
「うるせえ！」
抵抗すると口を塞がれ、硬いもので頭を殴られAは気を失う
次に目が覚めた場所は、見覚えのない部屋
手足を縛られ、周りには拷問器具が並んでいる
拷問室だ。
「お、やっと目が覚めたか」
大柄の男が言う
すると、次々に同じような体格の男たちが集まってくる
「お前、我々国の軍医のAだよな？」
「貴方たちは誰ですか」
「質問に応えろよ」
聞く前に先に名乗ってくださいよ、とAが呆れた表情で言うと男たちは、あ？などと威嚇する
「そんなに威勢が良いのもいつまでかな」
豪快に笑う男達をAは軽蔑の目で睨む
「で？我々国のAで合ってるんだよな？」
「…はい」
「我々国の情報、なんかくれよ」
「私何も知りませんよ」
「幹部様なんだから何か情報があるだろうがよっ！」
ガンっと殴られる体には痣が出来る
「ｯ…何が目的なんですか」
「あー？うちの国の王様がお前連れて来いってうるせえからよお」
「お、来た来た」
そういう男の方を見ると扉が開く
そこに立つ男は豪華な服を身にまとい目に余るような宝石を身体中に付けている
「はじめまして、Aサン」
不気味に笑う男をAは睨む
「そんなに睨まないでくださいよ。将来の旦那になる男なんですから」
此奴は本当に何を言っているんだ
「だれですか」
「おっと、自己紹介が遅れましたね。P国の王を務めております。アノルマルと申します」
「…こんな事をして、何のつもりですか」
「私は貴方の美貌に惚れた。僕の妻になって欲しい」
「本当に何を言っているんですか貴方は」
「Aさん！僕の妻になってくれ！」
「すみません、私は貴方が何を言っているのか分からないです。可笑しいですよ、貴方」
「なんだとｯ！？なんだとなんだとなんだと！
誰に向かって口を聞いていると思っているんだｯ！」
Aの言葉に怒り、先程までの落ち着いた喋り方とは全く違うように暴れ出すアノルマル
周りの男に止められ、落ち着かされる
「……はぁ、はぁ。もう一度聞く、Aさん、僕と結婚してくれ」
「すみません」
「お前ら！この女を牢屋にぶち込めｯｯ！」
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ヒメリ - めちゃくちゃ泣きました、ゔぅぅぅ声を荒げて泣きたいぃぃ (11月10日 0時) (
レス) @page50 id: 15632a9ca1 (このIDを非表示/違反報告)
白米の無い弁当 - ぁぁ…こんな神作品こりゃ泣くわ……グズｯ泣く時声出さへんけど声出ちまった………ゔわぁぁぁぁぁん… (2023年5月7日 20時) (レス) @page50 id: b86b104ca2 (このIDを非表示/違反報告)
りと - ああもう、泣かせますねぇ…。苦しいけど、前を向いて生きていく姿に更に泣かされました。気の利いた言い回しは出来ませんが、本当に素晴らしい作品だということだけ、伝えさせていただきます。お疲れ様でした。 (2023年5月5日 19時) (レス) @page50 id: 3c068a4e58 (このIDを非表示/違反報告)
うぬっぴ - 泣きました。泣いてる時に、テレビからちょうどよく、悲しい感じの歌が流れてきて…。壁に頭を打ち付けながら、『泣けるハッピーエンド』と言いながら泣いてました。最高の作品です！読んでて楽しかったです！ (2023年1月2日 20時) (レス) @page50 id: 07186dcafa (このIDを非表示/違反報告)
サラミ - めちゃくちゃ泣きました。本当に素晴らしい作品をありがとうございます。ちょっと布団取ってきますね。バスタオルだと足りなくて･･･() (2022年9月20日 21時) (レス) @page50 id: 82adb6822c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨宮 | 作成日時：2022年8月5日 18時
