川村カップル 【番外編】

× 02 × ページ2

×









・









バッタバタとドッキドキな忙しいシャワータイムを終えて
その勢いでメイクと髪の毛のセットをする





その間にルームサービスを頼んでおいてくれた壱馬
優雅に珈琲を飲むその姿にちょっとイラッとしたけど
それも絵になるなぁ、なんて…









「ほら、飲んで」


『え？』


「顔赤い…逆上せたろ？」


『…誰のせいよ、』


「悪かったって、」









眉を下げて困ったように笑う壱馬から水を受け取った
メイクをする私の邪魔にならないようになのか、
またソファに戻った壱馬









昨日の式には美沙と北ちゃんは勿論、
壱馬のご両親と私の両親も来てくれた。
無理だと思ってたバージンロードも一緒に歩く事が出来た。


私達2人を待っていた壱馬も目を細めて優しく微笑んでいて、
それを見て私も嬉しくなった









『…壱馬？』


「ん？どうした？」


『ありがとう、結婚してくれて』


「…なに、どうした急に」


『…言いたくなったの、ありがとうって』


「そうか…それを言うのは俺の方だよ、A」









またソファから立ち上がって私の後ろに立った壱馬
大きな鏡に映る私とその後ろに立つ壱馬


頭から頬、肩を撫でた壱馬は私の隣に座った









『…私も、川村さんだね』



「あぁ」



『…私の、旦那さん、だね』



「あぁ」



『……幸せだね』



「幸せだな」









するりと頬に戻って来た手と同時に…
唇に…熱が触れた…









結婚してもキスひとつでドキドキする
壱馬がくれる愛はいつだって大きい
私の愛だって大きいよ？









「んじゃ、そろそろ行きますか？奥様」


『んふふ、はい、旦那様』









×

× 03 ×→←× 01 ×

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す