川村カップル ３【川村壱馬】

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- Kazuma side -









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「Aは？」


「今風呂入ってる」


「そっか。で、怪我どう？」


「殴られた衝撃で首痛めてる」


「マジか…退学でしょ？あいつら」


「当然。二度と近付けなくしてやる」









翌日、土曜日で学校も休み

昨日バタバタしたまま帰って来たから相当心配してくれてたみたいで

北人が電話して来た






目の前であんな事になった美沙ちゃんの事を

Aも俺も気になってたからお互い情報交換っつーか…









「美沙は昨日俺ん家泊まって一緒にいたから大丈夫だよ

…とにかくA、Aって泣いてた」




「美沙ちゃんもびっくりしたよな」



「まぁでも…俺らもすぐ気付いて良かったよ

あいつらもすぐ先生達に捕まってたから」









あいつらに殴り掛かろうとしたら北人に止められた


それ見て薄ら笑うあの女の顔が忘れられなくてイライラする


あんな1年ごときに振り回されてAに危害を加えられた事が1番腹立たしくてしょうがない








Aは俺に気を遣って気丈に振舞ってくれてるけど

時折見せる痛みを我慢するような表情




辛い

見てる俺も辛い…

あいつが辛そうにしてるの見るのが1番嫌なんだよ…









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『え、壱馬？』


「おぅ、上がったか？」


『うん、電話？』


「北人が心配で掛けてきたよ」









髪を拭きながら部屋に入って来たAは

代わっていい？ってするりと俺の手から携帯を取り

北人と話し込んだ



Aの後ろに回って髪を拭いてやると

俺の手を掴み握り直した



その手はAの胸の前まで引っ張られて

小声でぎゅーしてて？って北人に聞こえないように呟いた









「…っ」









なんだよ、それ

可愛すぎんだろ…、


Aの首に顔を埋めると空いてる手で俺の髪をくしゅっと撫でた









俺の罪悪感を消してくれてるのか…？









・









『終わったよ？』


「…ん、北人なんて？」


『美沙と話してたんだよ？』


「え？」


『昨日泊まってまだ帰ってないって言ってたから代わってもらったの』


「そ、か」



こんな時まで妬くって…マジ格好悪いな、俺







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