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祐基side
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背後から海の声が聞こえてくる。
海「お願い、待って！」
祐「……………」
海「俺の話を聞いてっ！」
祐「………………」
海「祐基っ！」
僕は海の言葉を無視して走り続ける。
いつもの帰り道の街並みが涙でぼやけた。
祐(皆が、あんな事、思ってたなんて)
ぎゅっと握った手の平に、爪が食い込む。
祐(それに、海も…………)
祐「親友だと思ってたのにっ！」
全力で走りながら、僕は叫んだ。
祐(どうして、こうなるの？皆、喜んでたのに。僕の話で笑ってたし、勉強だって、教えてあげた。それなのに…………)
祐「皆、酷いよっ！！」
悲しみの感情が、僕の体の中を駆け巡る。
祐(前から、ずっと、思ってた。僕なんて、居ても、居なくても同じ。そんなふうに考えて、傷ついてた。でも、あのガチャポンのおかげで、自分を変えられたのに…………)
いつの間にか、僕は走るのを辞めていた。
祐「なんで、上手くいかないの？」
ぽろぽろと涙がこぼれ落ち、アスファルトの地面を濡らした。
その地面が、ぐにゃぐにゃとゆれているような気がする。
祐「こんなに、気さくで、知的で、優しいのに、何でダメなんだよっ！！」
僕の疑問に答えるものは、誰もいなかった。
顔をあげると、いつもの駄菓子屋が見えた。
祐「あ………………」
僕はふらふらとした足取りで、ガチャポン機に近づく。
中をのぞくと、一個だけ、カプセルが残っていた。
祐「最後の、一個……………」
祐(もしかしたら、このガチャポンで、いい性格が出て、みんなと仲良くできるかも？)
ポケットから財布を取り出し、涙で濡れた手で、百円玉を手に取った。
その時、僕は海の言葉を思い出した。
『そんな事ないって。俺は好きだよ。祐基の性格』
『うん。だから、祐基はそのままでいいと思う』
『お前の良さは、長く付き合わないと分かんないんだよ。変なグッズ、コレクションする趣味とか、そーゆー所が、面白くて、俺は好きだなー』
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変な切り方でごめんなさいm(_ _)m
by作者
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risa(プロフ) - 藍さん» ありがとうございます！！なるべく毎日更新頑張りますね！！ (2018年4月24日 21時) (
レス) id: c52a3971f8 (このIDを非表示/違反報告)
藍 - 前からこの作品が好きでした！更新頑張って下さい！ (2018年4月22日 22時) (レス) id: 06d5480a49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱちゅ | 作成日時：2018年3月24日 15時
