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祐基side









?「これが最低ランクの結末ってことか」









突然、教室の中に晃一の声が聞こえてきた。







祐基は薄暗い教室を見回すが、どこにも晃一の姿は無い。







祐「晃一っ!どこっ?どこにいるの?」








晃「教室の中にいるけど」







祐「声だけしか聞こえないよ!」






祐基の声が震えた。







祐(晃一はやっぱり普通じゃない!こんな事、人にできるはずがないし)






稜雅が言っていた言葉を思い出す。








『この空き教室には亡霊が住みついているって噂。長くこの教室にいると、あの世に連れていかれちゃうんだよな。』








祐(まさか、晃一が空き教室の亡霊?いや、でも、晃一は前から僕達の友達で)









晃「祐基……………」






背後に晃一の気配がした。









晃「佑亮にお別れを言いなさい」







祐「お別れ?」







晃「そうや。佑亮は誰にも愛されず、必要とされなかったんや。そして、自ら死を選んだ。


これで簡単にあの世に連れて行ける。」







祐「あの世に佑亮を連れていくって、晃一が?」






晃「俺にはその力があるからな。」







祐「……………晃一、お前は人じゃないの?」







晃「俺の正体なんて、どうでもええやろ?」






くすくすと晃一の笑い声が聞こえてくる。







晃「とにかく、佑亮はあの世に連れていく。別にええやろ?友達の居ない佑亮がいなくなっても、誰も悲しまないだろうしなぁ」









祐「……………そんなのダメ!」





祐基はゆっくりと立ち上がった。







祐「佑亮は連れていかせない」






晃「連れて行かせない?」







祐「うん。連れて行くのなら、僕にして」





そう言って、祐基は振り向いた。目の前に、晃一の姿がある。




晃一の周囲はほかの場所より暗くなっていて、下半身がぼやけているように見えた。





晃一の瞳が水面のようにゆらいだ。









晃「佑亮の代わりにお前があの世に行くって事?」





祐「………………そう。僕があの世に行く。」





祐基はきっぱりと答えた。





祐「僕は佑亮に酷いことをした。大切な友達なのに…………」




拳の形になった両手がぶるぶると震える。





祐「だから、僕は佑亮を助けないといけないんだ」





晃「本当にそれでいいんよな?佑亮の代わりにお前をあの世に連れて行っても?」





祐「構わない!」

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設定タグ:超特急 , ホラー , 学園系   
作品ジャンル:ホラー
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risa(プロフ) - 優花さん» ありがとうございます!頑張ります! (2018年3月17日 13時) (レス) id: c52a3971f8 (このIDを非表示/違反報告)
優花 - 更新楽しみにしてます! (2018年3月14日 19時) (レス) id: 06d5480a49 (このIDを非表示/違反報告)
rias(プロフ) - 円藤 マメさん» そうですか!では、参考にした小説の名前を書きます。本当にすみませんでした…。ご報告ありがとうございます! (2018年3月7日 21時) (レス) id: c52a3971f8 (このIDを非表示/違反報告)
円藤 マメ(プロフ) - 話のタイトル、ましてや内容までほぼ同じにするならその"参考にした(基にした)"小説の名前も出すべきではないでしょうか…… (2018年3月7日 21時) (レス) id: 3241387696 (このIDを非表示/違反報告)
s - 祐基と佑亮の回想シーンが泣けました。 (2018年3月6日 19時) (レス) id: 06d5480a49 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぱちゅ | 作成日時:2018年3月5日 18時

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